【 note : https://note.com/yaguchihappy 】
花芽形成のグラフについて講義します。
花芽形成の基本に関する講義はこちら↓
• 花芽形成(短日植物・長日植物・光中断について) 高校生物
● 花芽形成と日長との関係から、種子植物は、短日植物・長日植物・中性植物に分けられる。
(1)短日(たんじつ)植物・・・暗期が限界暗期以上で花芽形成。
短日植物の例)アサガオ、キク、コスモス、オナモミ、イネ、ダイズ
注意:短日植物とは、「限界暗期の短い植物」ではない!限界暗期の長さは植物ごとに決まっており、「その時間より暗期が長くなると花芽形成する」のが短日植物である。
(2)長日(ちょうじつ)植物・・・暗期が限界暗期以下で花芽形成。
長日植物の例)アヤメ、コムギ、アブラナ、ダイコン、ホウレンソウ、シロイヌナズナ
(3)中性植物・・・日長と無関係に花芽形成が起こる。
中性植物の例)トマト・ヒマワリ・セイヨウタンポポ・エンドウ・ソバ・トウモロコシ・ナス・キュウリ・メロン
*短日植物の語呂「朝にキックしてくれる気の短いタバコ女がいーね(アサガオ、キク、短日植物、タバコ、オナモミ、イネ)」
*長日植物の語呂「何故あぶない小麦色の長い大根足放り出す!?(ナズナ、アブラナ、コムギ、長日植物、ダイコン、ホウレンソウ)」
中性植物の覚え方「おいしいのが中性植物(トウモロコシ、トマト、エンドウ、ナス)」これは意味ない覚え方ですね。すみません。
*テスト中、短日植物の定義を「短日植物=日が短いと花芽形成=暗期が長いと花芽形成=限界暗期より暗期が長ければ花芽形成」と面倒でも書いておくと、ケアレスミスが防げます。
● 連続した暗期(自然界では「夜」)の長短によって、花芽の形成などが左右されることが知られている。このような性質を光周性(こうしゅうせい)という。
*光周性:1日の明期・暗期の長さ(光周期)に対する生物の応答あるいは応答性。
*花芽(かが、はなめ):展開して花になる芽。
● 厳密には短日植物ではなく長夜植物とすべきだが、ふつう光周期は24時間サイクルであり、我々は夜寝てしまうので、夜の長さは何となくイメージしにくいのもあって、短日、長日と呼んでいる。
● ちなみに、厳密に短日植物、長日植物、中性植物を分けることなど当然できない。中性植物と呼ばれるものでも、長日か短日のどちらかによって開花が促進される傾向があるものもある。また、短ー長日植物や長ー短日植物など、正しい順番で日長条件が必要な植物もいる。
● なお、高校生は全く気にしなくてよいが(テストでは無視する)、ほぼすべての植物は、一定以下の日長では開花しない(そのような日長を「下位の限界日長」と言う)。したがって、一定限界以下の日長で開花しないのは長日植物だけではない。ただし、短日植物の「下位の限界日長」は非常に短く、ふつうは5時間以下である。そのような状況は、植物が生活するような自然界にはない日長である。短日植物のグラフは、本当はU字型になる(日が長すぎても花芽形成しないし、日が短すぎても、すなわち下位の限界日長を下回っても、花芽形成しない)。今回のようなグラフでは、本当のグラフが部分的に切り取られたものが描かれている。
0:00 短日植物
1:58 長日植物
2:34 中性植物
2:51 問題
#高校生物
#花芽形成
#光周性