アジアNIEs
簡単なまとめ
韓国、台湾、香港、シンガポールを指す。
1970年代以降、急速な工業化・経済成長を達成した。
(世界史用語「アジアNIEs」も適宜参照)
アジアNIEs
NIEsは「新興工業経済地域」の頭文字をとったもので、要は「最近めっちゃ工業化して経済成長してるスゴい奴ら」ってことです。
韓国、台湾、香港、シンガポールをまとめてこう呼ばれました。
各国の概況
この四カ国・地域は、いずれも輸出指向型工業化によって急速に工業化し、目覚ましい経済成長を遂げました。
韓国
当時は朴正煕による開発独裁が行われており、財閥に資本を集中させて重工業中心の投資を行いました。
1965年の日韓基本条約締結で日韓の国交が復活し、日本から多額の投資・援助が行われたこと、ベトナム戦争によるアメリカからの特需などが要因です。
60年代後半からの韓国の急速な経済成長は、「漢江の奇跡」とも呼ばれています。
台湾
当時の台湾は蒋介石率いる国民党独裁の時代です。
50年代まで台湾は輸入代替型工業化を進めていましたが、60年代以降は輸出指向型工業化に切り替え、重工業を中心に急速に発展が進みました。
香港
当時の香港はまだイギリス領で、当時中国大陸で起こっていた文化大革命の混乱を免れ、経済が急速に成長しました。
60年代後半~70年代にかけて、香港は輸出指向で製造業を中心に成長を遂げ、アジアNIEsに数えられました。
しかしながら、80年代以降は中国の改革・開放政策により製造業が中国へ移転。香港の製造業は衰退していきます。
その後は、中継貿易港として、また中国への投資の窓口としての地位を高め、貿易・金融を中心とした第三次産業が香港経済の中心となっています。
シンガポール
シンガポールは1965年にマレーシア連邦から独立し、独自路線を歩んでいくこととなります。
シンガポールでは、積極的に外資を誘致し、低賃金を活かして労働集約的な電気機械工業を中心に発展していきました。