光の分散
光の分散
昼間の太陽の光のように、色合いのない光を白色光という。この白色光をプリズム(三角形のガラスみたいなもの)に通して、白い紙に写すと、赤から紫まで連続的に分かれた光が見える。
この理由については、色によって波長が異なり、それにより屈折率も異なるためである。(後述)
このように、屈折によって光がいろいろな色の光に分かれることを光の分散といい、そのようにして光を波長ごとに分けたものをスペクトルという。
試験対策としては、上の絵のように、赤に近づくと波長は長くなり、より屈折しにくく、紫に近づくと波長は短くなり、より屈折しやすい、ということを押さえておこう。余裕があれば波長のだいたいの大きさも押さえておこう。
補足(発展)
なぜ波長が短くなると屈折率は大きくなる(より屈折する) のだろうか。
深く考えるとなかなか大変なので、ここではイメージでつかんでみよう。
まず、波の速度は基本的に媒質によって決まり、波長
光が物質内に入ると、その振動数に応じた電場が生じて分極が生じるので、波長が短い、つまり振動数が大きい光が物質内に入るとより大きな分極が発生する。
分極が大きくなると、物質の誘電率が大きくなる。そして光は電磁波であり、通る物質の誘電率が大きくなる(真空の誘電率からより離れる)と光の速さは遅くなる。
(つまり、一旦ここまでをまとめると、波長がより短い光が物質内に入ると、光の速さはより遅くなる)
ここで、屈折の法則で学んだように、入射角を
つまり、光の速さがより遅くなると、屈折角はより小さくなるので、より屈折するようになる。
よって、波長がより短い光が物質内に入ると、より屈折することがわかる。
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