Rh式血液型
Rh式血液型とは
血液型には、A型、B型といったようなABO式血液型の他に、
Rh式血液型という血液型もある。
Rh式血液型には、
- Rh⁺ (Rhプラス)型
- Rh⁻ (Rhマイナス)型
の2通りがある。
と言っても、大半の人はRh⁺型で、
Rh⁻型の人は大体200人に1人程度である。
Rh⁺型とRh⁻型の違い
2つの血液型の違いは、赤血球表面にRh抗原を持つか持たないかである。
注意すべきなのは、ABO式血液型では、血液型によって抗体の有無や種類にも違いがあったが、
Rh式血液型では、どちらの型もRh抗体を持っていないというところ。
ただし、Rh⁻型では、Rh抗原が体内に侵入した時にそれに対する抗体がつくられる!
(ここ、めちゃくちゃ重要!!)
判定方法
Rh式血液型の判定方法は、以下のとおりである。 ABO血液型と同じように、血液が凝集するかどうかで判定する。
Rh⁺型の場合、Rh抗原とRh抗体が出会うので、
抗原抗体反応が起こって血液が凝集する、という仕組みである。
血液型不適合
Rh-型の女性が2人目の子どもを妊娠した際、子どもが重度の貧血になってしまうことがある。
以下このしくみと対策を説明する。
しくみ
Rh⁺型の父と、Rh⁻の母の間で授かった一人目の子どもがRh⁺型だったとする。
この時、出産時に母親体内に赤ちゃんの血液(Rh抗原含む)が入るので、
Rh⁻型の母親体内で、Rh抗原に対する抗体がつくられる。
そして、Rh抗原を排除する。
困ったことにその後、母親体内に抗体が免疫記憶として残る。
そのため、2人目の子どもができたとき、その子がRh⁺型なら、
母親の抗体がおなかの赤ちゃんに移動して、
Rh抗原を攻撃し、赤血球を破壊してしまうのである。
すると、赤ちゃんの体はもっともっと赤血球を作らなきゃ!と、
気持ちばかりが先走って、未熟な赤血球をたくさん作ってしまうのだ、、
その結果、重度の貧血を起こしてしまうのである。
この症状を「新生児溶血症」という。
そして、母親と血液型が合わないこの状況を、「血液型不適合」という。
対策法
現在では、きちんとこの解決法がある。
母親が一人目を出産した際に、母親にRh抗体を注射しておくのである。
そうすると、注射した抗体が侵入したRh抗原を排除するので、
母親体内でRh抗体がつくられない、ということである。
みんなは自分のRh血液型を知ってますか??
生まれたときに判定してもらっているはずなので、
知らない人は保護者の人に一度聞いてみてね。
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