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液胞


液胞とは

液胞(えきほう)とは、タンパク質や炭水化物などの有機物、無機塩類などを含む液体で満たされた、袋状の構造をした細胞小器官のこと。成熟した植物細胞では、発達した大きな液胞が見られる。なお、液胞は発達はしていないものの、動物細胞にも存在しているので注意。

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1. 液胞の構造

液胞は、単膜(一重膜)で囲まれている液胞内は、無機塩類炭水化物、タンパク質などを含む細胞液で満たされている。

2. 液胞の役割

  • 細胞内圧の調整:液胞は細胞の膨圧を維持する。つまり、細胞の形を保っている。植物細胞では膨らんだ液胞が存在することで、細胞内部の圧力を保ち、細胞の形を維持することができる。植物の茎や葉がしっかりと立ち上がり、形を保つことができるのは、液胞のおかげなのだ。
  • 貯蔵機能:上でも述べたように、液胞は無機塩類炭水化物、タンパク質など、養分をはじめとした様々な物質を貯蔵している。果物を食べた時に甘さや酸味を感じるのも、液胞に含まれる糖や酸に由来しているのだ。
  • 不要物の隔離と分解:液胞内には養分のほかに、タンパク質分解酵素が含まれており、不要な物質は貯蔵後分解される。
  • 色素の貯蔵:赤色や紫色など、花の色って鮮やかできれいですよね。そんな花の色はアントシアニンという色素によるもので、これも液胞内に蓄積している。

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3. 植物細胞と動物細胞のちがい

液胞は、植物細胞にはあるが動物細胞にはない、と覚えている人がいるかもしれないが、実は、液胞は動物細胞にも存在している

ただし、動物細胞の液胞は発達しておらず、非常に小さい。なので、正確には、液胞は植物細胞で発達していて、動物細胞では発達していないという表現が適切であろう。

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