森林
森林のはたらき
森林そのものは説明不要でしょう。高校地理で重要なのは、森林のはたらきです。
森林のはたらきは大きく4つあります。
- 水源涵養
- 国土保全
- 林産資源の供給
- 生態系の保護
これ、マジで大事なので絶対に覚えてください。この四つが完璧に理解できるようになれば、森林系の問題はなにも怖くありません。
水源涵養
「涵」は「ひたす・うるおす」、「養」は「そだてる」という意味です。「涵」は「函」(はこ)に「さんずい」=水、箱に水が入っている様子がイメージできるでしょう。というわけで、「涵養」とは「自然にしみこむように、養い育てること」という意味です。
何が言いたいのかというと、つまり森林は「緑のダム」だよね、ということです。詳しくは緑のダムの項を見てください。
水を蓄え、河川の流量を安定させるのは、森林の重要な役割のひとつてす。
国土保全
一言でいえば土砂崩れ防止です。
植物がほとんど生えていないハゲ山は表土が流出しやすく、少し雨が降っただけで土の表面がどんどん削れていきます。大雨が降れば大規模な土砂崩れ、土石流によって下流に土砂災害を引き起こし、人間の生活に大きなダメージを与えます。
森林は地面深くまで根を張り、土をガッチリ固定することによって土砂崩れを防ぐ役割を持っているのです。
林産資源の供給
okedicで僕が散々説明している林業がこれに当てはまります。人間は昔も今も、木材という資源に頼って生きていますから。 林業で稼いでいる国もあるわけですし、人間生活にとって林業が非常に重要であるのは今も昔も変わりません。
生態系の保全
当然ながら、森林には多数の生物がいます。都市や草原とは比べ物にならないほどたくさんの種類の生物が住んでいます。 草原って、パッと見雄大な自然! って感じがする反面、生物多様性の観点では極めて貧弱です。特に大型の哺乳類の生息には適していません。草原にタヌキとかイノシシとか熊とかいませんよね。 様々な生物の住処となる森林を保護することは、生態系の保護に繋がるというわけですね。