ナゴルノ・カラバフ地方の領有権をめぐり、アルメニアとアゼルバイジャンの間で起こった一連の戦争と民族問題のこと。
2023年にアゼルバイジャンが占領・実効支配し、一定の決着をみた。
詳しく知りたい方はこちらの動画を参照されたい。
(アルメニア語ではアルツァフ地方と呼ぶ。ナゴルノ・カラバフはアゼルバイジャン側の呼称)
の間の戦争である。
アゼルバイジャン人とアルメニア人の分布が複雑に入り乱れていたことがわかる。
(実線が実際の国境。緑がアルメニア人が多い地域、青がアゼルバイジャン人が多い地域)
ナゴルノ・カラバフ地方は、アゼルバイジャン領内に位置する、アルメニア人が多い地域。
この地域は、アルメニアとアゼルバイジャン両方が領有を主張。領有権をめぐって戦争が勃発した。

ソ連時代は、どちらの国もソ連領で同じ国の中だったうえ、ソ連政府が民族問題を抑え込んでいたので大きな問題にならなかった。
ソ連崩壊により各国が独立すると、民族問題が表面化。対立が激化した。
それまでも何度も話し合いが行われていたが解決しなかったため、それなら腕っぷしで奪うしかないということで、1991年にアルメニアが侵攻。ナゴルノ・カラバフと周辺地域を占領した。

アゼルバイジャンは戦後、臥薪嘗胆とばかりに軍事改革を断行。軍事力を強化し、2020年、満を持してナゴルノ・カラバフに侵攻した。
アゼルバイジャン軍はアルメニア軍を圧倒し、2020年にアゼルバイジャンの優位でいったん停戦。2023年にアゼルバイジャンが再びナゴルノ・カラバフ地域に進攻し、完全に占領した。
これにより、ナゴルノ・カラバフ地方にあったアルツァフ共和国は消滅。アルメニア人住民は、ほとんどがアルメニア本国に移住した。
(2025年1月現在)
関連動画