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期待値


概要

期待値の計算の基本を押さえよう。 期待値の問題は定義が全てなので、いつでも思い出せるようにしておくこと!

期待値を考えたい変量(下の例題でいうとゲームの得点) のとりうる値を とし、 がそれらの値をとる確率をそれぞれ とするとき、 の期待値

で求めることができる。

つまり、とりうる値をバーっと並べて、それらの確率をバーっと計算して、掛けて足していけばOK!

例題

実際に解きながら確認しよう。

【問】サイコロを 回投げ、出た目の 倍を得点として与えるゲームを行う。このゲームの得点の期待値は何点か。

【答】今回は、得点の期待値を考えたいので、まずはどんな得点があり得るかを考えると、出る目

倍なので

種類である。

では次に、それぞれの得点をもらえる確率を考えると、全て (さいころのそれぞれの出る目の確率に対応)なので、得点の期待値は、定義式より

と求められる。

Dr.okke3 P1.png

※ 確率は、足して になることを確認するようにしよう!

補足

上の例のように、大体どれくらいの値が期待できるか、ということを表せるので 「期待値」 という名前も納得できる。

普段の生活でも、何か選ばないといけなくなったときに、自分がそれぞれの候補から得られるであろう期待値を計算することで、意思決定をしやすくなることもある。

例えば、同じ値段の参考書を買うとして、

  • 参考書 を買うと、 %の確率で点数が 点上がり、 %の確率で点数が 点上がる
  • 参考書 を買うと、 %の確率で点数が 点上がり、 %の確率で点数は変わらない

という効果を見込めるとき、どっちを買うのが良いだろうか。

参考書 を買ったときの、点数アップの期待値は

参考書 を買ったときの、点数アップの期待値は

なので、参考書 を買おう、みたいな判断になる。

もちろん日常生活で、はっきりとそれぞれの結果になる確率を求められるケースは圧倒的に少ないが、期待値で比較するクセを持っておくと論理的な人間に一歩近づけるのでおすすめ!

また、数学Ⅰのデータの分析や数学Bの統計分野で学ぶ 「分散」 の考え方を組み合わせると、さらに良い判断ができる。

つまり、期待値が同じであったとしても、結果の散らばり具合を表す分散が大きいと、リスクが高いので避けよう、みたいな判断ができるようになる。(ここは人によって趣向が異なる。経済学の行動経済学という分野では、ここらへんの人間の心理を研究している)

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