都市システム
簡単なまとめ
都市は、それが持つ中心地機能の強さによって階層構造を形成しており、階層的に結びついた都市間の相互関係のことを都市システムという。
都市システムには一極集中型と多極分散型があり、
- 一極集中型・・・日本、英国、フランス
- 多極分散型・・・ドイツ、米国、イタリア
が代表的。
都市システム
階層的ネットワークで結びついた都市間の相互関係のことを都市システムという。
日本では、首都の東京が国家の中心として最も強い力を持ち、大阪、名古屋が続く。
それより下の階層に、札幌、仙台、広島、福岡(札仙広福)の地方中枢都市(広域中心都市)、金沢、新潟、高松、那覇の準広域中心都市が位置する。
県庁所在地をはじめとした各県の代表都市がこの下に位置し、各市町村がさらに下の階層に位置し…のように、多重的な階層を形成している。
たとえば裁判所の世界では、最上位の最高裁判所は首都の東京に、高等裁判所は地方中枢都市に、地方裁判所は各県庁所在地に位置している。
一極集中型と多極分散型
都市システムには一極集中型と多極分散型がある。
一極集中型は、国家の中心都市に政治・経済・文化などの中枢機能が集中している都市システム。
多極分散型は、複数の都市で政治・経済・文化などの中枢機能を分担しあっている都市システム。
どちらになるかは、国家の体制や統一の歴史が関係している。
- 一極集中型・・・早くから国家の統一・中央集権が進んだ国
- 多極分散型・・・統一が遅れた国、連邦制国家
という傾向がある。
各先進国をみてみると、
- 一極集中型・・・英国、日本、フランス
- 多極分散型・・・ドイツ、米国、イタリア
となっている。
英国やフランスのように早くから国家が統一され中央集権の国づくりが行われた国や、日本のように政府が強力な指導権を持っていた国は一極集中型になっている。
他方、統一の遅れたドイツやイタリア、連邦制を採用している米国は多極分散型となっている。
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