生物基礎&生物の動画一覧表はこちら→https://kembiology.blogspot.com
この問題のポイントは、まずクリアランスの公式を使うこと。
(公式についてまとめた説明は4:25〜)
Cx(mL/分)=V(mL/分)・Ux(mg/mL) / Px(mg/mL)
この公式をなかなか覚えている人は少ないと思うので、その公式を導くことが問3の問題になっています。
図1のグラフでは、横軸(血しょう中濃度(mg/mL))がPx、縦軸(尿中への排出速度(mg/分)がV・Uxになっているので、それを
使えばクリアランスCxを簡単に求めることができます。
問2(6:51〜)ではクリアランス=ろ過量なので、Cx=60 / 0.5 =120 mL/分ですね!
問3(10:37)はグラフを見れば、アが正解というのは簡単にわかりますね!もう1つの答えが迷ってしまうかも知れませんが、
問題文に「物質A、物質Bはどちらも糸球体において自由にろ過されるため、血しょう中濃度と原尿中濃度が等しくなる」と
書かれているのでこれがポイントです。血しょう中濃度と原尿中濃度が等しくなるということは「すべてろ過される」という
ことですね!
次に図1で、例えば同じ血しょう中濃度だった時を見ると(例えば血しょう中濃度0.5mg/mLのとき)、血しょう中濃度が同じなので、
もちろん原尿中濃度も同じです。どちらも再吸収されないので、尿中への排出速度は物質Aも物質Bも同じになるはず!と思いきや
物質Bの方が排出速度は大きくなっていますよね?これはなぜかというと「分泌(追加排出)」が行なわれているからです。
だから「物質Bの尿中への排出速度」から「物質Aの尿中への排出速度」を引いてやれば、分泌における尿中の排出速度を求める
ことができます。140-60=80 これが分泌による排出速度の最大値ですね!
問4(15:28)今求める腎血しょう量=クリアランスなので、Cx(mL/分)=V(mL/分)・Ux(mg/mL) / Px(mg/mL)をまた使えば
いいんですね。
血しょう中濃度が0.05のときの尿中への排出量を図1で見ると30になっています。
つまりCx=30÷0.05=600mL/分 と言いたいところなのですが、問題文に「腎臓に流入した量の90%が尿中に排出されるものとする。」
と書いてあります。つまり尿中の排出量30は、腎臓に流入した量の90%が尿中に排出された時であり、Cx600mLというのも90%が
尿中に排出されるとして求めた値なんです。クリアランスというのはもちろん腎臓に流入した量の100%が尿中に排出されるとして
計算してあるので、この値を100/90にしないといけません。
よって答えは600×100/90=667mL/分になります。
問5(18:25)
図1のグラフでは、横軸(血しょう中濃度(mg/mL))がPx、縦軸(尿中への排出速度(mg/分)がV・Uxになっているので、
クリアランスCx(mL/分)=V(mL/分)・Ux(mg/mL) / Px(mg/mL)=縦軸/横軸 になります。
ということは物質Aは常に一定です。だからウとエは排除。そして物質Bの縦軸/横軸の値は最初大きくて、その後減って物質Aと
同じような値になりますよね!だから答えはイです!