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被子植物の発生(有胚乳種子・無胚乳種子)高校生物


矢口はっぴー

5分33秒

シリーズ

発生 高校生物 #14

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説明

【 note : https://note.com/yaguchihappy 】
被子植物の発生について講義します。
●無胚乳種子の膨らんだ子葉はイメージし辛いかもしれない。たとえば、栗の食用部分は子葉である。
●有胚乳種子をつくる植物を見ればわかると思いますが、胚乳は、人類の主食となってきた。

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●被子植物の発生
・受精卵は体細胞分裂を繰り返し、胚球(はいきゅう)と胚柄(はいへい)が生じる。
・胚球は胚になる。
・胚柄は退化・消失する。(非常によく問われる)
*胚柄(はいへい)は通常、短命の構造である。胚柄は、完熟種子では、痕跡だけが残る。 胚柄は、胚を胚乳の中に深く押し込む。それによって、胚は栄養的に恵まれた環境に配置されることになるとされる。また、いくつかの植物で、胚珠以外の組織から栄養を吸収し、それを胚へ運搬していると考えられている。
●無胚乳種子:栄養は子葉に蓄えられている。
例)アサガオ、クリ、ナズナ、アブラナ、マメ
語呂「朝からクリーナーで危ない豆拾い無理(アサガオ、クリ、ナズナ、アブラナ、マメ、無胚乳種子)」
*クリの食べる部分は、子葉である。
●有胚乳種子:栄養は胚乳に蓄えられている。
例)イネ、カキ
*白米の部分が胚乳である(イネは有胚乳種子)。

●はじめのほうのスライドは、シロイヌナズナの発生をイメージした。
●受精卵は、縦方向に伸長する。その後、非対称に分裂し、スライドのような2つの細胞になる。
●胚がハートのような形になる時期を、「心臓型胚期」という。
●有胚乳種子のひとつであるイネ科の種子は、非常に特殊である。 子葉は、胚盤という構造に変化している。胚盤の基部には、幼葉鞘(ようようしょう)と呼ばれる伸長した鞘のような構造が見られる。幼葉鞘は第一葉を包み込み、土中にいる間、第一葉を保護している。
●胚乳は人類の食糧の主な供給源である。
●胚乳は発芽の際に、胚に養分を供給する(余談だが、胚乳組織は、発達過程で高度の倍数性を示すことが知られている。サトイモ科のある種では、245676nの核相が報告されている)。
●胚乳は通常葉緑体を含まない。
●穀類では、胚乳の外側の層が特殊化し、『糊粉層(こふんそう)』を形成する。
●糊粉層細胞は肥厚した細胞壁と非液性細胞質をもつ。それらは原形質連絡でつながっている。
●糊粉層の細胞は植物ホルモンの研究に重要である。種子発芽の際、胚乳細胞内のデンプン(やタンパク質)は、アミラーゼ(やプロテアーゼ)によって消化される。そのための酵素は、糊粉層細胞から分泌される。胚が分泌するジベレリンは、その酵素の合成を誘導するとされる。
●胚柄(はいへい)は通常、前胚(種子植物の受精卵が分裂を始めてから胚本体と胚柄の区別がはっきりするまでの胚)に見られる短命な構造である。胚柄は胚の発育初期に、胚よりずっと速く大きく成長する。胚柄は、完熟種子では、痕跡だけが残る。
胚柄は、胚を胚乳の中に深く押し込む。結果、胚は栄養的に恵まれた環境に配置されることになるとされる。また、いくつかの植物で、胚珠以外の組織から栄養を吸収し、それを胚へ運搬していると考えられている。
● 胚乳の核相について
①被子植物の種子の胚乳ー3n
②裸子植物の種子の胚乳ーn
③無胚乳種子ー胚乳なし
*「裸子植物では、核相nの胚のう細胞が体細胞分裂を繰り返し、胚乳になる。」と高校では教えることが多い。しかし、狭義の胚乳は「被子植物の」栄養組織を指すので、裸子植物に対して使用する用語としてはあまり適切ではない。
● 実は、真に胚乳をつくらない被子植物はラン科、カワゴケソウ科、ヒシ科など、限られたものだけである。無胚乳種子をつくる植物も、胚乳を形成する。しかし、発達中の胚によって胚乳が消費され、最終的に無胚乳種子となるのである(子葉が肥大して栄養を蓄えるものが多い)。胚乳が完熟種子まで持ちこたえているものを有胚乳種子と呼んでいるのである。

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