生物の分類について、簡単にポイントを解説します。
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● 陸上植物は気孔をもつ。これにより、「水分は失いたくない、しかし二酸化炭素は吸収したい」というジレンマを解消している。
● 地球上には多様な種が存在し、種と言う概念のみですべての生物をあらわすのは大変である。そこで、近縁な種をまとめて属(ぞく)という階級が設置されている。さらに、近縁な属をまとめて科(か)という階級が設置されている。同様に目(もく)、綱(こう)、門(もん)、界(かい)、ドメインという階級が設置されている(ドメイン>界>門>綱>目>科>属>種)。
語呂「かいもん(買い物)項目家族だね(界、門、綱、目、科、属、種。買い物の項目を共有するのは家族のあかしだね、というイメージで覚える)」
● ヒト(Homo sapiens)は、ヒト属(Homo)に含まれる。
ヒト属は、ヒト科に含まれる。
ヒト科は、霊長目に含まれる。
霊長目は、ホ乳綱に含まれる。
ホ乳綱は、脊索動物門に含まれる。
脊索動物門は、動物界に含まれる。
動物界は、真核生物ドメインに含まれる。
<Q.ヒトは脊索動物なの?脊椎動物なの?…どちらも正しい(分類の仕方が統一されていない)。脊索動物門に、脊椎動物亜門(脊索の周囲に脊椎骨が形成される)、頭索動物亜門(脊椎骨はなく脊索を終生体全長にわたり持ち続ける。ナメクジウオ類)、尾索動物亜門(脊椎骨はなく脊索を終生あるいは一時期尾部にもつ。ホヤ類など)が含まれるとする分類が一般的であるが、尾索類と頭索類を原索動物門にまとめ、脊椎動物を別門として独立させることも多い。脊索動物の系統については様々な仮説が提唱されてきた。あまり細かいことは入試で問われないので神経質にならなくてもよい。>
● 色々な神経系
①散在神経系(さんざいしんけいけい):散在神経系には、中枢がない。刺胞動物は散在神経系。散在神経系以外の②③④は集中神経系(中枢がある)である。
②かご形神経系(かごがたしんけいけい):頭に神経細胞が集まった神経節がある。かご形神経系はしご形神経系の原始的な形態と考えることができる。扁形動物はかご形神経系。
③はしご形神経系(はしごがたしんけいけい):頭部に脳を持つ。また、体節ごとに1対の神経節(左右が相寄って1個のように見えることが多い)があり、神経節も中枢として機能している。節足動物ははしご形神経系。
*はしご形神経系の中枢は、脳以外は腹側(地面に向けている側)を走っている。
④管状神経系(かんじょうしんけいけい):巨大な中枢である脳と脊髄を持つ。両者は神経管に由来する。脊椎動物は管状神経系。
*管状神経系の管状構造は、発生段階では明瞭である。成体となっても、脳の脳室(脳の内部にある空所)や、脊髄の中心管(脊髄の中央にある)に管状構造の特徴がみられる。
● ホッスガイは、コップのような本体に、長い柄のようなものが付いている構造をしている。この長い柄の根元が泥の中に入って体を支えている。この部分が白くて美しく、お坊さんの使う払子(ほっす)に似ているのでホッスガイと名が付いた。ホッスガイの柄の部分は装飾に用いられることがある。
● 刺胞動物の主なボディープランは袋状である。口と肛門は同じ穴である。このボディープランには大きく2つの型がある。①ポリプ型と②クラゲ型である。種によってはポリプ型とクラゲ型の両方を生活環にもつ。
①ポリプ型:付着生活を行う(口と反対の側で他の物に付着する)。ヒドラやイソギンチャクは一生をポリプ型で過ごす。口(肛門)の周りを触手が取り巻いている。
②クラゲ型:自由に動くことのできるクラゲが含まれる。口(肛門)を下に向けている。触手は口側の表面から下に垂れ下がる。
● 三胚葉性の動物は、発生過程で、外胚葉、中胚葉、内胚葉という3つの大きな細胞のグループが登場する。
● 輪形動物の排出器官は原腎管(げんじんかん。無脊椎動物の排出器官のうち、最も原始的な構造とされるもの。多くの場合、分岐した管状の構造をもち、体内に張り巡らされている)。
● ワムシの体の前端には輪毛器(採餌や運動に用いられる)があり、繊毛運動のために車輪が回っているように見える(肛門もあるが、スライドには描いていない)。
● 扁形動物は三胚葉性だが、無体腔であり、かご形神経系をもち、血管系はない。
● 扁形動物の排出器官は原腎管。語呂「へん(扁)なげんじん」
● コウガイビルは、陸産のプラナリアであって、コウガイ「ビル」と呼ぶが、吸血性のヒル(蛭)(環形動物)とは別群である。日本髪をすく「笄(こうがい)」に似ており、頭部はイチョウの葉のように広がる。
● プラナリアは、頭部に光を感じる眼点が1対ある。肛門はなく、消化されなかったものは口から排出される。
● 軟体動物は外とう膜(内蔵塊を覆い、殻をもつ場合には貝殻を分泌する組織)をもつ。(重要)語呂「街頭でナンパ(外とう膜をもつ軟体動物)」
*外とう膜は「外套膜」と書く。「外套」とは衣服の上に着るオーバー(コート)のこと。
*頭足類(イカ、タコ)は閉鎖血管系。その他の軟体動物は開放血管系。
語呂「へいらっしゃい!イカ!タコ!("へい"で閉鎖血管系。軟体動物の中でも、イカ、タコなどの頭足類は例外的に閉鎖血管系)
● カタツムリやナメクジの仲間など、陸生に生息する軟体動物は鰓を失っている。
● 軟体動物の排出器官はボヤヌス器(腎管の一種)。語呂「ボヤヌス器ってなんだい(軟体)?」
● 腎管は、無脊椎動物で発達した排出器官であり、原腎管と対比される排出器官系の総称である。体腔に直接開く漏斗状の開口部(腎口)を持つち、複雑に屈曲した腎細管や膀胱体を経て、末端の腎管排出孔で外界に開く。腎管は原腎管が特殊化したものであると考えられている。
● 環形動物は閉鎖血管系。
● 軟体動物と環形動物はトロコフォア幼生(環状の繊毛をもつ)の時期がある(幼生の形状が似ていることは、系統的に近い証拠である)。語呂「軟らかいトロ5貫(軟体動物、トロ5貫で、"トロ"コフォア幼生と"環"形動物)」
● 節足動物は開放血管系。
● 節足動物ははしご形神経系(はしごがたしんけいけい)。
● 節足動物は多くの体節からなる。節のある肢(関節のある付属肢)が「節足」の語源(付属肢:原則として各体節に1対ずつ付属する肢)。
● 我々脊椎動物は、一般に、骨は体内に仕舞われている(内骨格)。一方、節足動物はキチン質の外骨格をもつ。カブトムシを考えればわかるように、外骨格は体の外側を覆う。カブトムシやカニを思い浮かべてほしい。あの固い甲殻はキチン質でつくられている。
● 節足動物のうち、昆虫類やクモ類などの排出器官はマルピーギ管(甲殻類は触角腺[腎管の一種])。
● マルピーギ管は、イタリアの解剖学者マルピーギが発見した昆虫類やクモ類などの排出器官である。体腔内の老廃物を排出するための細長い糸状の管(片方の端が閉じた盲管で、腸に開口する)で、その機能は脊椎動物の腎臓の糸球体とボーマンのうとを除いた細尿管の部分に類似すると考えられている。
● 節足動物の体節の進化は、体の各部位がさまざまな機能を持つという分業を可能にした。現在最大数の種が知られている、この節足動物の進化的な大成功の秘訣は、ボディープランの進化にあると考えられる。たとえば、ロブスターの鋏は防衛のための付属肢、触角は感覚受容のための付属肢である。
● 一般に、冠輪動物は、繊毛を生命活動の重要な部分に重用しているという共通の特徴をもつ。冠輪動物という名前は、このグループに触手「冠」(餌をとるための繊毛の生えた冠状の触手からなる構造)をもつ系統と、トロコフォア幼生(「担」輪子幼生ともいう)の時期をもつ系統(軟体動物・環形動物)が含まれることに由来する。
● 棘皮動物は水管系(呼吸器系・排出器系・血管系をかねる、棘皮動物独特の構造)をもつ。水管系は、棘皮動物に特有であり、体内に広く分布する細管(水力で動かす管)の系である。管内は海水に近い体液で満たされている。その末端は管足と呼ばれ、移動や摂食などに使われる(たとえばウニは、棘によって移動するのではなく[棘も多少動くし、移動に役立つが]、主に棘の間から伸びる管足によって移動する)。管足の先端は吸盤状になっており、垂直な壁でさえも移動することができる。
● ヒトデは、管足で二枚貝をつかまえ、胃の一部を反転させて口から出し、狭い貝の隙間から挿入する。そして消化液を分泌する。貝殻の中で消化が行われ、胃は体内に引き戻される。
● 棘皮動物の最大の特徴は五放射相称の体である。ナマコには5列の管足がある(背側では退化しているものもある)。口のところから見ると、五放射相称の名残りを残しているのである。ナマコを輪切りにすると五放射の体制がよりはっきりわかる(ナマコの断面に五角形の空洞が見える)。ウニも5列の管足をもつ。
● 棘皮動物は、他のいろいろな動物と同じように、中にスペースを持った体をしており、そこは体液で満たされ、体腔と呼ばれている(海綿動物・刺胞動物には体腔はない。扁形動物は無体腔だが、一種の先祖返りと考えられている)。体腔は、中の液体の水圧で体を支えたり、栄養や酸素の通り道になったりするなど、いろいろな役割を果たしている。
● 脊椎動物の分類
・無顎類(むがくるい。カンブリア紀に出現。ヤツメウナギなど。最初の脊椎動物。顎がない)
・ヤツメウナギに顎はない。ヤツメウナギは吸盤状の口で他の魚に吸い付く(酵素を分泌し、肉をこすり取る)。
<<あごの壁>>
・軟骨魚類(サメ、エイなど。)
<<硬骨化した内骨格の壁>>
・硬骨魚類(マグロ、メダカなど。)
*魚類は1心房1心室である。
<<指のある肢の壁>>
・両生類(デボン紀に出現。イモリなど。卵は硬い殻をもたず水中で発生。2心房1心室。両生は「両方の生活」の意。)
覚え方「井戸を守るからイモリ(両生類)、家を守るからヤモリ(ハ虫類)」
・現生の両生類は、無尾類(カエル類:遊泳には後足を使う。いわゆるカエル泳ぎを行う)、有尾類(サンショウウオ、イモリ類:尾を使って遊泳する)、無足類(アシナシイモリ類:ハ虫類のヘビと同様に四肢を失っている)の3群(目)がいる。
<<羊膜の壁>>
*羊膜(ようまく):内部に羊水を保持する。胚を覆う胚膜。
・ハ虫類(ヤモリ、ヘビなど。卵は硬い殻をもち陸上で発生。変温。2心房1心室[不完全な隔壁が動脈血と静脈血の混合を多少防いでいる]。)
・ハ虫類の定義は「有羊膜類(羊膜をもつ動物)の全体から鳥類と哺乳類を除いたもの」とすることも多い。
・鳥類(ペンギンなど。恒温で2心房2心室だが、哺乳類とは近縁でなく、ハ虫類の仲間から進化したとされる[恐竜の末裔とも言われる])
<<哺乳の壁>>
・哺乳類(三畳紀に出現。カモノハシ[単孔類]、カンガルー[有袋類]、ヒト[真獣類]など。)
*カモノハシは卵生。
0:00 植物の分類
0:47 動物の分類(ポイント)
0:59 海綿動物
2:17 刺胞動物
2:43 旧口動物と新口動物
3:55 冠輪動物
5:24 脱皮動物
6:59 新口動物
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