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[首相指名選挙]無効票84票の衝撃とその意義とは?


公民
2024年11月14日

(サムネイルはPhotoshopにて生成)

皆さん、こんにちは。

11月11日月曜日に行われた首相指名選挙。

先日の衆議選挙において与党の過半数割れしたため、30年ぶりの決選投票までもつれる事が予想されてました。
そして結果は決戦投票の末自民党の石破茂氏内閣総理大臣に指名されました。

しかし決戦投票の結果でもう1つ話題を呼んだ事があります。

それは84票も無効票が発生した事です。世間でもこの無効票について様々な声がありました。

皆さんも「この84票の無効票は意味があるの?」や「なんで無効票が出るの?」などの疑問を感じた方もいると思います。

今回は84票の無効票その背景意義について詳しくお話しします。

首相指名選挙


まずは首相指名選挙の仕組みを簡単に振り返ります。

首相指名選挙は、議員が書いた候補者名の中で最多得票者が首相に指名される選挙です。

また1回目の投票過半数を得た候補がいない場合には決選投票が行われます。(首相指名選挙について詳しくはこちら)

今回の首相指名選挙


今回首相指名選挙では与党の自民党が過半数に届かず決選投票になることが予想されていました。

衆議院1回目の投票結果は、

  • 自民党の石破氏が221票
  • 立憲民主党の野田氏が151票
  • 日本維新の会の馬場氏が38票
  • 国民民主党の玉木氏が28票
  • れいわ新撰組の山本氏が9票
  • 共産党の田村氏が8票
  • 無所属の吉良氏が4票
  • 保守党の河村氏参政党の神谷氏がそれぞれ3票


と票が大きく分散し、過半数の233票に届く候補がいませんでした。

この結果、自民党の石破氏立憲民主党の野田氏による約30年ぶりの決選投票が行われることになりました。

決選投票の結果と無効票の数


決選投票の結果は、自民党の石破氏が221票立憲民主党の野田氏が160票自民党の石破茂氏内閣総理大臣に指名されました。

しかしながら、決選投票でも過半数に達した候補はいませんでした。そして今回なんと84票もの無効票が出たこととその多さが世間で話題になりました。

無効票の背景とその意味


今回、無効票が84票も出た背景には、議員の中で支持できる候補がいなかったという事情が影響していると考えられます。

通常、1回目の投票ではどの候補にも投票できるため、それぞれの党は自党代表の名前を記載するのが一般的です。

しかし、決選投票では上位2名。今回で言えば自民党の石破氏立憲民主党の野田氏のどちらかにしか投票できません。

また事前に日本維新の会国民民主党などの一部政党自民党立憲民主党どちらも支持できないという立場を表明していました。

特に、日本維新の会国民民主党の議員にとって、与党の自民党とも野党第一党の立憲民主党とも理念や政策が大きく異なるため、どちらに票を投じても支持者の意に反するというジレンマがあったと考えられます。

それはその他の野党にも言える事です。今回、日本維新の会や国民民主党を始めとする多くの野党にはそのような理由があったのだと考えられます。

無効票の内訳と様々な立場


無効票の内訳は発表されていないため、84票の内どの議員に何票入っていたのか詳細は分かりません。

しかし今回の無効票には様々な立場が反映された結果だと言えます。

また、無効票が84票も出たことに対しては、SNSやメディアは「民意を無視している」「国会議員の不誠実さを象徴している」といった批判的な意見を多く見かけました。

国民の代表として選ばれた議員が最終的な選択を避ける形になったため、無効票という結果を無責任と捉える声も少なくありません。

しかしその一方で、無効票は「どちらの候補も支持できない」という意思表示であり、石破氏と野田氏という2択が与えられた中で、「どちらも選びたくない国民の民意を反映したもの」とする意見も少なくありませんでした。

無効票の影響と今後の政治的意味


今回の首相指名選挙における無効票の多さは、国会での政党間の立場の違いや、今後の政治的な駆け引きの難しさを浮き彫りにしたと言えます。

仮に無効票がすべて野田氏に投じられていた場合野田氏が244票となり、石破氏を上回って政権交代が実現していた可能性があることから、無効票の多さは決戦投票の結果を左右したと言えます。

こうした状況を受けて、次回の国政選挙や首相指名選挙の結果がどのように変化するのか、国民から注目されるところです。

今回の無効票84票は、石破氏にも野田氏にも賛同できないという議員の立場を示すものであり、ある意味それも1つの民意の表れと言えるでしょう。

国民の中には、自民党の石破茂氏、立憲民主党の野田佳彦氏どちらの候補も支持をしない層も少なくなかったと思います。

実際今回の衆議院選挙では自民党でも立憲民主党でもない政党の得票は非常に多い結果でした。

そのため今回の無効票84票はその層の意見を反映したものといえるでしょう。さらに、第3の選択肢を求める声や、両党の対立に左右されない独自の議会運営を望む声が今後さらに強まるかも知れません。

まとめ


84票の無効票が出たことは衝撃的ではありますが、その背景を見れば、それほど不思議な結果では無かった事が分かります。

また今回の選挙は、既存の2大政党に対する批判的な立場や、対立に縛られない新たな選択肢を求める動きがあることを明らかにしました。

皆さんもぜひ今回の衆議院選挙そして首相指名選挙無効票84票の意味について考えて次の選挙で自分の意見を反映してみてはどうでしょうか?

最後までありがとうございました。

この記事の著者

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くま吉

トヨタ自動車→N高→近畿大学 クルマが大好きです!自動車や政治のことなどわかりやすく描いていきます!