超意外!こんな事業もやってるの?!大林組編
(サムネイルは富士スピードウェイにて著者が撮影)
皆さんこんにちは。今回も、大企業が展開する意外な事業についてお話しします。(前回の記事はこちら)
今回は大林組についてお話しします。
大林組の簡単な歴史
まず、大林組の簡単な歴史から話していきます。大林組は、1892年に創業者の大林芳五郎氏によって大阪で設立されました。
当初は地元の建築業者として事業をスタートしましたが、創業者の経営方針により急速に成長しました。
特に大阪を中心に、西洋建築の需要が高まる中、最新技術を取り入れた近代的な建築物を手掛けるようになりました。
1914年には大林組初の鉄筋コンクリート造のビルを完成させ、これが技術的な転換点となったといわれています。
その後、戦後は大手ゼネコンとして、戦争で破壊された都市部の再建や鉄道、道路などのインフラ再整備に尽力しました。
そして高度経済成長期には、国内外で大規模なプロジェクトに関与しました。
例えば、1964年の東京オリンピック関連施設の建設や、高速道路、ダム、航空インフラなどのプロジェクトを手掛けました。
近年では、六本木ヒルズや麻布台ヒルズを始めとする再開発にも参加しています。そんな大林組ですが超意外な事業に参入しています。
(麻布台ヒルズ)
(東京タワー通りにて著者が撮影)
大林組の水素事業への取り組み
大林組が手掛ける超意外な事業それは水素事業です。今回はその中から2つの事例についてお話しします。
燃料電池車ミライの水素タンク端材の再利用
大林組は、トヨタ自動車の燃料電池車「ミライ」の水素タンクに使用されている炭素繊維強化プラスチックの端材を、コンクリート補強用短繊維として再生利用する技術を進めています。
この技術はカーボンニュートラルの観点からも注目すべき技術でカーボンニュートラルな未来を目指した取り組みの一環です。
昨年には、トヨタ自動車の明知工場内の床に初適用され、現在実証実験が行われています。
(燃料電池車ミライ)
(トヨタ会館にて著者が撮影)
地熱発電による水素製造
次に、水素エンジンについてです。大林組は地熱発電を利用した水素製造プラントを大分県で展開しており、トヨタ自動車とのパートナーシップのもと、水素エンジンの実現に貢献しています。
一般的に再生可能エネルギーは天候などに大きく左右されてしまい安定した供給は難しいのが現実です。しかし地熱発電は天候に左右されることなく安定した電力供給が可能であり同時に日本は地熱資源量で世界3位を誇っています。
しかし、発電設備の利用が進んでおらず、発電設備の容量では世界10位にとどまっています。
大林組の取り組みにより、地熱から得られる電力を用いた水素製造が可能になり、カーボンニュートラルな社会に貢献することが期待されています。
将来的には、世界中でこの技術が普及することも視野に入れていると考えられます。
(大林組地熱発電およびグリーン水素製造実証プラント)
(引用元はこちら)
(水素エンジン車両)
(富士スピードウェイにて著者が撮影)
まとめ
このように、大林組は建築業の枠を超え、水素エネルギーの分野にも積極的に参入しています。
建築インフラの経験を生かしながら、持続可能な未来を見据えた新たな事業に挑戦する大林組の今後に注目です。
最後までありがとうございました。
次回は出光興産の意外な事業について特集するのでお楽しみに!