【英語】赤本って必要?
赤本って必要?
どうも、フジです。
今回は、一橋大学志望の受験生の方から質問をいただきました。「そろそろ赤本を解き始めたいが、どういうプランで進めていけばいいかわからない」「そもそも購入すべきか?」とのことでしたので、その悩みに私なりの見解を述べさせていただこうかと。
少しでも皆さんの力になれればと思っておりますので、質問•リクエスト、どしどし送っちゃってください!「何回も送っちゃダメかな」なんて思わなくて大丈夫ですよ、是非何度でも!アプリokkeのマイページの「コメント・要望」の部分から、フジ宛と明記してお送りください。
最難関を目指すなら赤本は必須
さて、まずは赤本の購入が必要かどうかですが。
私の意見は「絶対に買うべき」です。
夏休みも中盤戦。受験生は既に、志望校を確定させ「志望校合格のための勉強スタイル」を確立していかなければならない、そんな時期に突入しています。
各大学、入試問題には色がありますからね。自分の志望校の入試問題で高得点を取るためにはどうすればいいのかを考え、自分に足りない部分を補っていく、そういった勉強は必要不可欠なのです。ここから先は、これまで頑張ってきた基礎固めの勉強に、志望校対策に特化した勉強を織り交ぜて、自分流の勉強スタイル(基礎の反復に割く時間と志望校対策に割く時間の比率の最適解は人によって異なるハズ)を探していくことが求められているってわけですね。
※ ちなみに、個人的には「標準的な参考書や問題集レベルの問題しか出題されないような大学を志望している場合は、夏以降も9割強基礎固め(赤本の重要度は低い)」「東大/京大 一橋/東工大あたりの最難関大学を志望する場合は、6割基礎の復習、4割志望校対策くらいの時間配分」がいいのかなあと思っています。今回の記事では、質問者の志望校を踏まえて後者の話をしています。
で、ポイントは「自分の志望校の入試問題で高得点を取るためにはどうすればいいのかを考え」という部分。これは、過去問を解いてみて「何故解けないのか」「どうしたら解けるようになるのか」を真剣に考える…という話です。要するに、過去問無くして「志望校合格のための勉強スタイル」の確率など不可能なのですよ。
1年分で十分なのでは?
「何故解けないのか、どうしたら解けるようになるのかを考えろ」という話をすると、「過去問が必要なのはわかりましたが、それって1年分解けば十分なんじゃないですか?」と言われることが多いんです。私はこれ、半分くらい正解だと思っています。
この話は教科によって若干異なってくるので、まずは英語の話をしましょう。
英語の過去問。確かに1年分解くだけで、なんとなく自分に足りていない部分は見えてくるんですよね。だから、1年分で十分な気がしてしまうんです。ですが、その不足を克服するためには、過去問が必要なんじゃないでしょうか。 過去問なしでその弱点を克服できますか?
例えば東大の英語の過去問を1年分解いて、以下のようなことがわかったとしましょう。
①英単語力が足りていないせいで全体的に苦労する
②大問1の空欄補充問題(長文)が苦手
③大問5の物語読解がなかなか理解できない
この3つを克服すれば、得点は大幅にアップするわけですから、あとはこれらをどう克服するかを考え、見出した勉強法を実践するだけです。私なら以下のように考え進めます。
①今自分が使っている単語帳には載っていないような難単語でつまずいているのではなく、むしろ単語帳に載っていないような単語(よく見る簡単な単語のマイナーな意味とか)が的確に訳出できないせいで困っている
②空欄補充が苦手なのは、空欄補充問題の長文を、通常の長文読解と同じようなノリで読んでしまっているからで、この空欄補充問題を解くときにはきっと、いつもとは違う視点が必要なのだろう
③自分が物語文がうまく読解できないのは、代名詞や指示語が指し示す対象をきちんと把握せず直訳で読み進めてしまっているからかもしれない
ここから、以下のような勉強をする必要があるという結論に至ります。
①学校の授業で扱う長文も含め、手に取る長文に出てくる単語は簡単なものでも可能な限り辞書で調べ、覚える必要のありそうなものは全て単語帳及びノートにメモして暗記する
②大問1の空欄補充問題を時間をかけてじっくりと解いてみて、どのようなところに注意すれば正解を導き出せるのかを研究する、これを何度も行う
③大問5の物語読解を時間をかけてじっくりと解いてみて、代名詞や指示語を意識することで読みやすくなるかを検証する、読みやすくならないなら別の原因を探す、これを何度も行う
①の勉強は、確かに過去問なしで取り組むことが可能ですが、②③に関しては過去問1年分だけでいいなんて言ってちゃあ不可能ですよね。2年前の問題、3年前の問題と、過去の問題を漁りまくり、類似する問題を使ってひたすら練習するんです。問題形式や文章の雰囲気が類似してなけりゃ意味がないですから、過去問じゃなきゃダメなんです。
過去問、めちゃくちゃ大事でしょう?
というわけで、英語に関していえば「過去問は1年分解けば十分」は不正解。1年分を通しで解くわけじゃない、つまり大問ごとに切り分けて取り組むことにはなりますが、過去問はあればあるほどいいってことです。
ちなみに私は、英語の問題は東大の過去問27年分では全く足りなかったので、駿台/河合/代々木の東大模試の過去問を各10年分ほどメルカリで買い集めて取り組みました(冠模試もまあまあ似ているので使える)。
というわけで次回は、英語以外の教科の過去問についてです。
明日公開なので、お楽しみに。