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多項式一致の定理


概要

次以下の多項式(単項式も含む)とするとき、 個の異なる で成り立つならば、 は恒等式となる。つまり全ての で等式が成り立つことになる。

この性質を、多項式一致の定理と呼ぶことがある。

式で書くとよくわからないかもしれないが、グラフで考えてみると結構すごいことを言っていて、 のグラフが 個の異なる点で共有点を持っていれば、2つのグラフがピタッと一致することになる。

例えば二次関数であれば、通る3点を決めれば関数のグラフはバシッと決まるよ、ということ。

証明

が成り立つ 個の異なる を、 とおく。

とすると、上の設定から

となる。

が互いに異なることに注意すれば、因数定理より、 はある定数 を用いて

と表せる。( は設定から 次以下の多項式であることに注意)

ここで、この式の両辺に を代入すると、

となるが、 とは異なるので、

を得る。

よって、 つまり は恒等的に となり、 は全ての で成り立つことが示された。■

※ 動画で学びたい方は、こちらのガチノビさんの解説動画を見てみよう。

補足

多項式一致の定理は、受験数学において発展的な事項であるものの、実は、恒等式の問題で 「数値代入法」 という方法を使う際の同値性の根拠になるので、詳しく学びたい方は押さえておこう。

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