慣れ
慣れとは
同じ刺激を何度も繰り返すと、最初は反射的な反応があったのが、やがて反射的に行動を起こさなくなること。
学習の一つである。
高校生物では、「アメフラシ」というウミウシのような生物がよく取り上げられる。
(というかこれ以外ほぼ取り上げられない)
なので、ここでこのアメフラシの場合の「慣れ」について説明しておく。
アメフラシの場合
アメフラシの水管を刺激すると、えらと水管を外とう膜の中に引っ込める。(えら引っ込め反射)
ところが、何度も刺激していると、刺激してもえらを引っ込めないようになってしまうのだ。
これを、「慣れ」と呼んでいる。
慣れのしくみ
慣れの原因には、ニューロンの活動が関わっている。
水管の感覚ニューロンとえらの運動ニューロンの間の神経伝達に、その原因があるのだ。
この部分を詳しく見てみよう。
えら引っ込め反射の神経の伝達は、
- Ca2+イオンが流入
- 神経伝達物質が神経末端に移動
- エキソサイトーシスで放出され、隣接するニューロンのチャネルにくっつく
という流れで行われる(要するに一般的な神経伝達)。
ところが刺激を続けると、上図のように
- 神経伝達物質がなくなってくる
- Ca2+チャネルが不活性化する
ということが原因で、神経伝達が行われにくくなり、反射が起こらなくなるのである。
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