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源氏物語の和歌で古典力アップ!「手習②」


源氏物語の和歌で古典力アップ!

大河ドラマ「光る君へ」で人気沸騰中の『源氏物語』、皆さん全部読んだことありますか?

54帖とかな〜り長い物語なので、一部しか知らない人も多いのでは?

このサイトは、『源氏物語』に出てくる和歌だけに絞って、単語力の強化や『源氏物語』が読んだ気になれるような感覚を持つために作成しました。

【このサイトを特におすすめする人】

  • 受験生で古典単語が全然わからない人

  • 受験生で和歌が全然わからない人

  • 『源氏物語』を軽〜く知りたい人

では、早速学びスタート!

777 はかなくて 世に古川の 憂き瀬には 尋ねも行かじ 二本の杉

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[現代語訳]

こんなに頼りなく世に古(お)おばかりの私は、あの古川(ふるかわ)の辛いばかりの川顔には、尋ねても行きますまい、ことにあの二本杉のところへは

by林望『謹訳源氏物語』

778 古川の 杉のもとだち 知らねども 過ぎにし人に よそへてぞ見る

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[現代語訳]

あの古川の杉(すぎ)とやら、そこでどういう事情があったか知りませぬが、ただ私は、そなたをこの世から過(す)ぎ去った娘になぞらえて見ているのですよ

by林望『謹訳源氏物語』

779 心には 秋の夕べを 分かねども 眺むる袖に 露ぞ乱るる

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[現代語訳]

我が心には秋の夕べの哀しみを格別によく分かっているわけではないけれど、こうして物思いに沈んでいる袖にははらはらと涙の露が乱れ落ちます

by林望『謹訳源氏物語』

780 山里の 秋の夜深き あはれをも もの思ふ人は 思ひこそ知れ

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[現代語訳]

こんな山里の秋の夜深い折には、深い情のありようも、そなたが物思いにくれている人なら、きっと思い知っているはずであろうに

by林望『謹訳源氏物語』

781 憂きものと 思ひも知らで 過ぐす身を もの思ふ人と 人は知りけり

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[現代語訳]

世の中が辛いものだと思い知りもせず、ただうかうかと過ごしております我が身を、物思いに沈んでいる人だと、この方は合点しておられるのですね

by林望『謹訳源氏物語』

782 なきものに 身をも人をも 思ひつつ 捨ててし世をぞ さらに捨てつる

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[現代語訳]

もともとこの身も人も世に亡きものと思って、一度は捨ててしまったこの世を、今またさらに捨ててしまったこと

by林望『謹訳源氏物語』

783 限りぞと 思ひなりにし 世の中を 返す返すも 背きぬるかな

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[現代語訳]

もうこれが限りと思い定めたこの俗世間を、一度捨てて今また重ねて捨ててしまったことよ

by林望『謹訳源氏物語』

784 岸遠く 漕ぎ離るらむ 海人舟に 乗り遅れじと 急がるるかな

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[現代語訳]

この岸から、もはや遠く離れて、あちらの岸に向かって酒ぎ離れてゆかれるのであろう海士(あま)の小形のような、尼(あま)君の法(のり)の舟に、私も乗(の)り遅れまいと心急ぎされることでございます

by林望『謹訳源氏物語』

785 心こそ 憂き世の岸を 離るれど 行方も知らぬ 海人の浮木を

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[現代語訳]

心ばかりは、このやりきれない俗世の岸を離れますが、でもこれから先どこへさすらっていくのか、行方も知れぬ海士(あま)の浮き木のような、尼(あま)の頼りない身の上でございます

by林望『謹訳源氏物語』

786 木枯らしの 吹きにし山の 麓には 立ち隠すべき 蔭だにぞなき

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[現代語訳]

こうして木枯らしが吹いて木々の葉をみな吹き散らしてしまいました、ここ山の麓には、もはや身を隠すことのできる木陰すらありません

by林望『謹訳源氏物語』

「手習」の巻について

薫:27歳の頃の話

あらすじ:浮き舟は死んでおらず、宇治で気を失っているところを横川の僧都の尼たちが助けた。世話をしていると、浮き舟は出家を求めた。止められるも出家し、その話を聞いた薫は僧都の元へと向かう。

53.jpg 出典:国立国会図書館「NDLイメージバンク」

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