単に「アメリカ」というと、
の二つの意味がある。
ここでは、「南北アメリカ大陸」という意味の「アメリカ」を解説する。
広義の「アメリカ」は、「南北アメリカ大陸」全体を指す。これは、南北アメリカ大陸を発見したアメリゴ・ヴェスプッチに由来する。
また、南北アメリカ大陸をあわせて「新大陸」、これと対比してユーラシア・アフリカ大陸を「旧大陸」という。
高校地理では、南北アメリカ大陸を
に分けて説明することが多い。
これは民族の系統に着目した分類方法で、言語・宗教などの文化的な面で違いがみられる。

カナダとアメリカ合衆国を、あわせてアングロアメリカという。
両国ではイギリス系移民(=アングロ・サクソン系)が多数を占めているため、アングロアメリカと呼ばれる。
メキシコより南の国をラテンアメリカと呼ぶ。
これらの国々では、主にスペインやポルトガルからの移民(=ラテン系)が多数を占めているため、ラテンアメリカと呼ばれる。
アングロアメリカ・ラテンアメリカとは別に、南北アメリカ大陸を北米・中米・南米(北アメリカ・中央アメリカ・南アメリカ)という分け方もある。
これは地理的な位置で分類したもの。

カナダとアメリカ合衆国。
メキシコ~パナマの大陸の国と、カリブ海の島嶼国をあわせて中米(中央アメリカ)という。
南米大陸に位置する国々を総称して南米という。
冒頭にも述べたように、「アメリカ」という言葉には、「南北アメリカ大陸」と「アメリカ合衆国」という、二つの意味があります。
そのため、単に「アメリカ」と書いてしまうと、どっちのことなのかわかりません。
ですから、論述や記述問題では、米国のことは「アメリカ合衆国」と書かなければバツされてしまうわけです。
関連動画