返り点
概要
漢文の読み方の基本として、単に上から下に呼んでいけばいいわけではなく、漢字の左下にくっついた文字によって決まる順番を守らなければならない。これらの文字を返り点という。
最初はよくわからないが、ルールさえ押さえればただのパズルなので、息を吸うように読めるようになるし、読み方を綺麗に与えてくれる返り点を尊く感じるようになる。はず。
種類としては、
- レ点
- 一二点(一 → 二 → 三 → ...)
- 上下点(上 → 中 → 下)
- 甲乙点(甲 → 乙 → 丙 → 丁)
- 天地点(天 → 地 → 人)
がある。一個上の漢字に戻るのがレ点で、他の種類の点は、二文字以上戻りたいときに用いる。
下の例のように、一二点であれば「一がついた漢字 → 二がついた漢字 → 三がついた漢字 → ...」というように下から順番に遡っていく。必ず「一」から読むので注意。
一二点を挟んでさらに上に戻りたいときは上下点を使う。同様に、上下点を挟んでさらに上に戻りたいときは甲乙点、甲乙点を挟んでさらに上に戻りたいときは天地点を使う。(天地点を見ることは、ほぼ無い)
※ 四角の中の数字は読む順序を表す。
このように読み方のコツとしては、
- 戻る点がない限り、上から下に読んでいくのが大原則(これは上下点の上や下という意味ではない)
- まずは上から何も返り点がついてない文字だけを読んでいく
- レ点があればその下から一文字戻ってくる
- 「一」が付いていたら「二」「三」... と遡っていく(「上」や「甲」や「天」についても同様)
でOK。下の例で確認しよう。
例題
下のように返り点が付いているとき、文字を読む順序を考えよう。(ルールの確認用であり、本当にこんなつき方をしている文章があるかはわからない)
答えはこちら。
例えば2つ目の問題で考え方を深掘りすると、
という思考回路のイメージ。上で紹介したステップで考えれば読めるように書かれている。
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