砂漠気候
定義
- 最暖月平均気温が10℃以上(=寒帯でない)
- 年降水量が乾燥限界の半分未満
※ 同じB気候として、ステップ気候(BS気候)も押さえておこう。
乾燥限界
年平均気温が t℃の時、年平均降水量:10(t+x)mm が乾燥限界である。xは、降水パターンによって以下のように決まる。
乾燥限界が降水パターンによって異なるのは、気温により蒸発量が異なるからである。夏の方が気温が高いため、夏に多く雨が降るパターンだと、冬に雨が降るパターンより多くの雨が降らないと植物が育たないといった具合である。
(Reinhard Jahn, Mannheim; nanosmile)
特徴
気温の日較差・年較差が大きく、暑いときは非常に暑く、寒いときは非常に寒い。一年中降水量が少なく、外来河川やオアシスなどの水源がなければ、植物が育たず、アネクメーネとなる。稀に雨が降り、枯れ川(ワジ)に雨が流れ込み濁流となって危険なこともある。(砂漠の洪水の例)
成因
成因は以下の四つにまとめられる
- 年中、中緯度(亜熱帯)高圧帯の影響下にあり、モンスーンによる雨も降らない。
- 沖合に寒流が流れ、雨を降らせる低気圧が発達しにくい。(海岸砂漠)
- 偏西風が吹く地域で、山地の風下にあり、風上で雨が降った後の乾燥した空気が流れ込む。(雨陰砂漠)
- 隔海度が大きい(=海から離れている)
分布
砂漠というと、サハラ砂漠や中東のイメージが強いが、オーストラリアにも広く分布する。また回帰線くらいの緯度の大陸西岸や、偏西風の強い地域の山脈の風下にも分布する。
外来河川があるとエジプトのカイロやアレクサンドリア(ナイル川)のように大都市が発達することもある。また、アネクメーネであっても、オーストラリアのカルグーリーなどの様に、資源開発のために町が作られることがある。 ※ 1951年-2000年のデータを参考に作成
雨温図
降水量が非常に少ないので、あまり判別で迷うことはないだろう。 ※ 1990年-2020年の平均値、気象庁のデータベースから作成
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