オペロン説
オペロン説とは
原核生物のみに備わっている、遺伝子発現の調節のしくみのこと。
ジャコブとモノーが提唱した。
「オペロン」とは、あるタンパク質の発現(転写翻訳してつくること)に関わる一連の遺伝子のことをいう。
まあ、そういってもいまいちピンとこないと思うので、
よく教科書で取りあげられる2種類のオペロンを例に出して説明します。
ここは本当に難しい単元だからこそ、頑張って理解しよう。
ラクトースオペロン
原核生物は(真核生物もだが)代謝にグルコースを用いる。
それは言い方を変えると、グルコースがないと生きることができない、ということである。
しかし、原核生物は「ラクトース」を保持している場合があって、このラクトースを分解すると、グルコースができるのだ。
この分解には分解酵素である「ラクターゼ」が必要だ。
そのため、原核生物には、
グルコースがなくかつラクトースがあるときに、ラクターゼがつくられる
という何とも都合のよいしくみが備わっているのである。
それではこのしくみについてみていこう。
グルコースあり
グルコースなし、ラクトースなし
グルコースなし、ラクトースあり
トリプトファンオペロン
トリプトファンオペロンは、トリプトファン合成酵素の発現を調節するしくみである。
トリプトファンと合成酵素の関係性は、以下のようになる。
すなわち、トリプトファンがあるときに合成酵素がつくられないようなしくみになっている。
このメカニズムは以下のとおりである。
ポイント
ラクトースオペロン ⇒ ラクトースがあるときにラクターゼがつくられる
トリプトファンオペロン ⇒ トリプトファンがあるときに合成酵素がつくられない
この2種のオペロンの違いがポイント!
しっかり区別して覚えておこう!
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