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平家物語の和歌で古典力アップ!「巻十」


平家物語の和歌で古典力アップ!

『源氏物語』はなんとなく知っているけれど、『平家物語』はさっぱりわからないのでは?

源氏と平氏は、源平合戦で対立するものという認識があるでしょうか?

『平家物語』は軍記物語呼ばれ、合戦を描いています。

『源氏物語』とは一味違う世界をしてみてはいかが?

このサイトは、『平家物語』に出てくる和歌だけに絞って、単語力の強化や『平家物語』が読んだ気になれるような感覚を持つために作成しました。

【このサイトを特におすすめする人】

  • 受験生で古典単語が全然わからない人

  • 受験生で和歌が全然わからない人

  • 『平家物語』を軽〜く知りたい人

では、早速学びスタート!

70 いづくとも 知らぬあふせの 藻塩草 かきおく跡を かたみともみよ

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[現代語訳]

そなたとの再びの逢瀬は、いつどこでなのか、まったく分からぬ…海に漂う藻のような乱が書く文、その薬塩を掻く跡のように下手な手跡を、私の形見とも見ておくれ

by林望『謹訳平家物語』

[ヒトコト解説]

71 涙川 うき名を流す 身なりとも いまひとたびの 逢瀬ともがな

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[現代語訳]

涙が河のように流れて、その河に浮きゆく憂き名を流す、情無い身の上となってしまいましたが、それでも生きているうちになんとかもう一度だけ逢瀬をとげる浅瀬があってほしいものでございますが…

by林望『謹訳平家物語』

72 君ゆゑに 我もうき名を 流すとも そこのみくづと ともになりなん

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[現代語訳]

あなたのせいで、私もおなじように浮き名を流すことになろうとも、どうかその涙河の底の水屑となってしまいとうございます

by林望『謹訳平家物語』

73 逢ふことも 露の命も もろともに 今宵ばかりや 限りなるらん

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[現代語訳]

そなたに逢うことも、そしてこの露のように儚い私の命も、さあ、今宵限りなのであろうな…

by林望『謹訳平家物語』

74 限りとて たち別るれば 露の身の 君より先に 消えぬべきかな

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[現代語訳]

これを限りとして、今宵お別れしたなら、露のように儚いとおっしゃるあなたの命より、私の命のほうが先に消えてしまうにちがいありませ

by林望『謹訳平家物語』

75 旅の空 はにふの小屋の いぶせさに ふる里いかに 恋ひしかるらむ

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[現代語訳]

旅の空にあって、かかる粗末な田舎家のむさくるしさに、ふるさとの都がどれほど恋しく思われますことでしょうか

by林望『謹訳平家物語』

76 故郷も 恋ひしくもなし 旅の空 都もつひの すみかならねば

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[現代語訳]

ふるさとの都も今となっては恋しくもありませぬ。こうして旅の空にある自分にとって、都も終の住み処というわけではありませぬから

by林望『謹訳平家物語』

77 いかにせん 都の春も をしけれど なれし吾妻の 花や散るらん

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[現代語訳]

どうしたらよいかしら…たしかに都の花も名残惜しいけれど、それよりも長く住み慣れた東の花が散ってしまうのではないかと案じられます・老母の安否が気にかかってなりませぬ

by林望『謹訳平家物語』

78 をしからぬ 命なれども 今日までに つれなき甲斐の 白根をも見つ

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[現代語訳]

もとより惜しくはない命だけれど、今日という今日に至るまで知らん顔をして生き延びてきた。その甲斐あって、こうして甲斐の白根をまで見るととができたのだ

by林望『謹訳平家物語』

79 そるまでは 恨みしかども 梓弓 まことの道に 入るぞうれしき

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[現代語訳]

わたしも髪をを剃るまでは恋しい人と逢うことができぬことを恨んでおりましたが、梓弓が反るように、こうしてあなたまでが髪を熱るなどして、真実の道にお入りになったのは、まことに嬉しいことでございます

by林望『謹訳平家物語』

[ヒトコト解説]

80 そるとても 何か恨みん 梓弓 ひきとどむべき 心ならねば

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[現代語訳]

梓弓が反るように、髪を熱ることになったとて、なんの恨むことがありましょう。もとより弓も道心も引き止めることなどできないことでございますから

by林望『謹訳平家物語』

81 君すめば ここも雲居の 月なれど なほ恋しきは 都なりけり

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[現代語訳]

いまこなたにが薬の君が住むゆえに、かかる浦辺でも九重の雲の上にことならず、そうして空の月が澄むのを見れば、やはり恋しいのは都であったととよ

by林望『謹訳平家物語』

巻十の絵巻

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