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原子価殻電子対反発則


概要

「原子価殻電子対反発則(強そう)」とは、電子対の反発で分子の形が決まるよという理論のこと。二酸化炭素は直線・水は折れ線・メタンは正四面体などを予測するための考え方で、電子対が最も反発する方向に結合が伸びるという理論です。

電子対反発則_1.png

詳細

電子は負電荷を帯びているので、電子対同士はクーロン力で反発します。これによって分子内の結合はできるだけ離れた方向に伸びます

電子対反発則_2.png

この考え方には例外もありますが、受験レベルではほぼこの考え方で分子の構造を予測できます。

補足

  • 英語の略称からVSEPR理論(強そう)とも呼ばれます。ちなみにフルネームはValence Shell Electron Pair Repulsion Rule (,which looks strong)。
  • もしかしたら「電子対が反発するなら、そもそも電子同士が反発して電子対を作らないのでは?」と疑問に思うかもしれません。不対電子の説明にざっくり書きましたが、実は電子には2つの種類があってそれらがペアを作る形で電子殻に存在します。まあそれだけ言っても説明にはなってませんが、詳しく説明すると大学レベルになってしまうので、どうしても気になる人は「軌道」あたりを勉強してみるといいです。
  • さらに超優秀な人は「σ結合とπ結合の違いは?」「非共有電子対と共有電子対、原子が違う結合同士なども同じものと考えていいの?」などと思うかもしれません。もちろん、実際はこれらの違いで構造は変わりますが、受験レベルのほとんどの物質を違和感なく説明できるので、便利さの観点から雑に使うことをおすすめします。

タグ

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