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ブリッジ回路


概要

抵抗値がわからないものがあるときに、検流計を組み込んだブリッジ回路という回路を組むことによって、精密にその抵抗値を測定することができる。

ここでは、高校物理でよく登場する 「ホイートストンブリッジ回路」の原理と公式を学ぼう。他にも、棒状の抵抗の途中に検出計を刺す「メートル回路」などがあるが、やっていることは同じ。(気になる方は長旅Pさんの動画がおすすめ)

結論から言うと、

  • 電流を精密に測定できる検流計
  • 抵抗値がわかっている抵抗器(抵抗値を とする)
  • 抵抗値がわからない抵抗器(抵抗値を とする)

を組み合わせて、下のような回路を組んで、検流計に流れる電流を測定する。

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を色々と変えながら、検流計 に電流が流れなくなったとき、

が成り立つ(これを平衡条件と呼んだりする)。この式により、知りたかった抵抗値

とバシッと求めることができる。

平衡条件のイメージ

まずは、 が成り立つことをイメージで捉えてみよう。わかりやすい動画で理解したい方は、manabuさんの動画がおすすめ。

検流計に電流が流れないということは、下の図で点Bと点Cの電位差がないということを意味する。

Untitled 1 P1 35.png

よって、点Aと点Dの電位差を考えたときに、A→BとB→Dの電位差の比と、A→CとC→Dの電位差の比が等しくなる。

さて、検流計に電流が流れないので、A→BとB→Dには同じ電流が流れる。このときオームの法則から、A→BとB→Dの電位差の比は、抵抗値 の比に等しくなる。

同様に、A→CとC→Dの電位差の比は、抵抗値 の比に等しくなる。

よってこれらの比が等しいので、 の式

が成立する。

この「比で捉えるイメージ」はとてもとても大事。

式で考える

回路が複雑になってもいいように、一から立式をして求めることもやってみよう。

下のように電流を設定する。

Untitled 1 P1 34.png

(検流計には電流が流れないので、 以外に電流を設定する必要はない)すると、

となるので解けそうだ。(なるべく計算が楽になるように、つまり式の中の未知数が少なくなるようにループを設定するのが大事

実際にキルヒホッフの第二法則で立式をすると、

ループ①

オームの法則を用いている)

ループ②

でくくったと考えてもいいし、直列の合成抵抗を考えても良い)

ループ③

これらを解いていくと、

より、

より、

これらを に代入して、

と確かに求められる。

補足

検流計に電流が流れなくなるので、検流計の内部抵抗の影響を考えなくて良いのが、ブリッジ回路で抵抗値を測定するメリットの一つ。

また、パッと見は違うけれども、下のような回路もホイートストンブリッジになっている。

Untitled 1 P1 36.png

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