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源氏物語の和歌で古典力アップ!「総角①」


源氏物語の和歌で古典力アップ!

大河ドラマ「光る君へ」で人気沸騰中の『源氏物語』、皆さん全部読んだことありますか?

54帖とかな〜り長い物語なので、一部しか知らない人も多いのでは?

このサイトは、『源氏物語』に出てくる和歌だけに絞って、単語力の強化や『源氏物語』が読んだ気になれるような感覚を持つために作成しました。

【このサイトを特におすすめする人】

  • 受験生で古典単語が全然わからない人

  • 受験生で和歌が全然わからない人

  • 『源氏物語』を軽〜く知りたい人

では、早速学びスタート!

652 あげまきに 長き契りを 結びこめ 同じ所に 縒りも会はなむ

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[現代語訳]

総角結びの形のなかに、末長きご縁を結び込めて、その糸が縒(よ)か合(あ)っているように、二人同じところに寄(お)り合(あ)っていたいものですね

by林望『謹訳源氏物語』

653 ぬきもあへず もろき涙の 玉の緒に 長き契りを いかが結ばむ

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[現代語訳]

貫くこともできないほど脆くなってしまっている涙の玉の緒…もういつ絶えてしまうとも分からぬ私の命でございますもの、どうして長い契りなど結ぶことができましょう

by林望『謹訳源氏物語』

654 山里の あはれ知らるる 声々に とりあつめたる 朝ぼらけかな

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[現代語訳]

山里の哀れさが身に沁みるさまざまの物音、群鳥の声、山寺の鐘、そして鶏鴨と、その鳴く鳥(とり)ではないけれど、物思いの種を取(ど)りあつめた明け方よな

by林望『謹訳源氏物語』

655 鳥の音も 聞こえぬ山と 思ひしを 世の憂きことは 訪ね来にけり

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[現代語訳]

鳥の声すら聞こえぬほどの奥山だと思っておりましたのに、人の世の辛いことばかりはこんなところまでも訪ねてくるのですね

by林望『謹訳源氏物語』

656 おなじ枝を 分きて染めける 山姫に いづれか深き 色と問はばや

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[現代語訳]

同じ枝なのに、こうして色を分けて染めた山の女神に、青いところと紅葉しているところと、どちらが深い色かと尋ねてみたいものです…紅葉しているほうが濃いにきまっているじゃありませんか

by林望『謹訳源氏物語』

657 山姫の 染むる心は わかねども 移ろふ方や 深きなるらむ

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[現代語訳]

山姫がどんなつもりで紅葉を染めたか存じませぬが、他の変わったほうに深く心を移しているのでしょう…わたくしではなくて、お心を変えて妹のほうに思いをかけていらっしゃるのでしょう

by林望『謹訳源氏物語』

658 女郎花 咲ける大野を ふせぎつつ 心せばくや しめを結ふらむ

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[現代語訳]

あの女郎花の咲いている広い野原に…あの姫君たちのおられるところに…誰も入れまいとして、そなたは欲張りにも禁め縄など結うのであろう

by林望『謹訳源氏物語』

659 霧深き 朝の原の 女郎花 心を寄せて 見る人ぞ見る

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[現代語訳]

とんなふうに霧の深く立ちとめる朝の原の女郎花は、真剣に心を寄せて見る人だけが見るものなのですよ

by林望『謹訳源氏物語』

660 しるべせし 我やかへりて 惑ふべき 心もゆかぬ 明けぐれの道

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[現代語訳]

案内をしてきた私が、反対に道に迷ってしまう、そんなことがあるだろうか。心も満たされぬまま帰ってゆく、この夜明けの薄暗がりの道で

by林望『謹訳源氏物語』

661 かたがたに くらす心を 思ひやれ 人やりならぬ 道に惑はば

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[現代語訳]

味は妹、わたくしはわたくしと、それぞれ悲しみにくれる心とを思いやってください。そんなふうに、ご自分の身から出た錆でお悩みになっているひまに…

by林望『謹訳源氏物語』

662 世の常に 思ひやすらむ 露深き 道の笹原 分けて来つるも

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[現代語訳]

世の中にありふれた志だとお思いになっているのでしょうか。あのような露深い道の笹原をわけてはるばると通って来たものを

by林望『謹訳源氏物語』

「総角」の巻について

薫:24〜25歳の頃の話

あらすじ:宇治を訪れた薫が大君に迫るが、夜が明け、大君は独身を貫く。そこで薫は中君と匂宮を結婚させようと策略を図った。しかし大君は病気が悪化し、薫は看病にあたる。

47.jpg 出典:国立国会図書館「NDLイメージバンク」

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