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摩擦力


概要

一般に、物体と物体の間には摩擦が発生し、摩擦力には次の3種類がある。

①静止摩擦力 ②最大摩擦力 ③動摩擦力

あらい面上に置かれた物体を動かすことを考える。少しずつ力を加えていくと、力が小さいうちは物体は滑り出さず、静止したままである。このときはたらいている摩擦力を静止摩擦力という。そのまま加える力を増していくとやがて物体は滑り出す。滑り出す直前にはたらく摩擦力を最大摩擦力という。さらに力を増して、物体が滑っているときの摩擦力を動摩擦力という。

次にこれらの力の大きさの求め方を考える。

①静止摩擦力 静止摩擦力は加わっている他の力によって決まるため公式などから求めることはできず、基本的には 力のつり合い から求めることになる。

②最大摩擦力 実験によると、最大摩擦力の大きさ は物体が接している面から受ける垂直抗力の大きさ に比例する。つまり、比例係数を μ として次のように表せる。 μ μ は接している面の種類や状態によって決まる定数で、静止摩擦係数という。

③動摩擦力 動摩擦力の大きさ は、最大摩擦力と同様に垂直抗力の大きさ に比例し、比例係数を μ とすると次のように表せる。 μ μ は同様に接している面の種類や状態によって決まる定数で、動摩擦係数という。この式から、動摩擦力は速度に依存しないことが分かる。直感と反する部分なので注意しておこう。

ちなみに、一般に動摩擦力は静止摩擦力より小さい、つまり μμ であることが知られている。直接問題になることはないが、ぜひ知っておきたい。

以上より、物体に加える面と平行な外力 と摩擦力 をグラフにまとめると下図のようになる。 833f9db7be7a4f3a8f152a23b491a956.png

<注意>

すべりだす前の静止摩擦力 μ としてしまう間違いが非常に多いので注意!! 垂直抗力 を用いて表せるのはすべりだす直前の最大摩擦力のみであることを確実におさえておこう。

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