活動電位
活動電位とは
神経細胞が興奮した際に、いつもは負の値の膜電位が一時的に正の値に逆転すること。
活動電位が生じることで、興奮の伝導が起こる。
(詳しくは、伝導をチェック!)
活動電位のしくみ
関与する膜たんぱく質
活動電位には、2種の膜たんぱく質が関与する。
- Na⁺チャネル
- K⁺チャネル
だ。
これらは、電気刺激を受けると、短時間のみ開く、「電位依存性チャネル」である。
だから、静止時には閉じており、活動電位が起こった時のみ開くのである。
ちなみに、Na⁺チャネルに対して、K⁺チャネルの方が、開くのがワンテンポ遅い。
一連の流れ
①神経細胞が電気刺激を受けると、Na⁺チャネルが開く。
静止時、ナトリウムは細胞外に多いので、チャネルが開くと濃度の高い細胞外から濃度の低い細胞内にNa⁺が移動する。
この結果、細胞内の方が陽イオンが多くなり、膜電位は0より大きい値になる。
②Na⁺チャネルが閉じ、時差でK⁺チャネルが開く。
K⁺は細胞内に多いので、チャネルが開くと濃度の高い細胞内から濃度の低い細胞外にK⁺が移動する。
この結果、膜電位は再びマイナスに戻る。
③K⁺チャネルが閉じる。
膜電位の変化のグラフ
活動電位が生じたときの、膜電位の変化を図で示すと、以下のようになる。
活動電位の所要時間はたった数ミリ秒なのである。
ポイント
重要なのは、電位がマイナスからプラスに逆転するということだ。
この変化により、活動電流(活動電位との違いに注意!)が流れ、伝導が生じるのである。
活動電位について動画で学びたい人は、「おうち生物 活動電位」をチェック!
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