概要
回路に複数の抵抗が接続されているとき、それらを仮想的に1つの抵抗にまとめて単純に考えることができる。複数の抵抗をまとめた抵抗のことを合成抵抗と呼ぶ。
抵抗値 , の抵抗を以下の形でつないだとき、合成抵抗の抵抗値 は次のように求められる。
直列接続:
並列接続:
うまく使えば計算を簡単にできる便利な考え方だが、公式だけ覚えて無闇に使おうとすると訳がわからなくなってしまうので、以下の導出を必ず理解しておこう。

導出
オームの法則の辞書で確認したように、抵抗値とは抵抗に加えられた電圧と抵抗を流れる電流の大きさの比のことだ。したがって、電圧と電流の大きさの比の値 を で表せばよい。
直列接続の場合は電流の大きさ、並列接続の場合は電圧が等しくなることに注目して考えていく。
直列接続の場合
下図より
と表せるので、$R=R_1+R_2& と求まる。

並列接続の場合
下図より
と表せるので、 と求まる。
