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実在気体

概要

「実在気体」とは、理想気体と違って分子間力と分子体積を考慮した実際に存在する気体のこと。この2つを無視しないとなると気体の種類によって性質が微妙に変わり、理想気体の状態方程式に完全には従わなくなります。

実在気体_1.png

高温で分子の運動エネルギーが大きいほど・低圧で分子間の距離が大きいほど分子間力の影響は無視でき、低圧で空間に占める分子体積の割合が小さいほど分子体積の影響は無視できます。まとめれば、高温・低圧ほど実在気体は理想気体に近づきます。

詳細

分子間力の影響

分子が壁に衝突することで圧力が生まれますが、周囲の分子から分子間力によって後ろ髪を引かれるせいで勢いが落ちます。その結果、外部で測定される気体の圧力は、分子間力がない場合の圧力よりも過小評価された値になってしまいます。

実在気体_2.png

つまり理想気体ならが成り立つはずが、が小さめに測定されるせいでとなります。ただし、高温で分子の運動エネルギーが大きいほど・低圧で分子間の距離が大きいほど分子間力の影響は小さくなります。

分子体積の影響

気体分子が動ける空間の広さが気体の体積です。しかし分子体積があると、それだけ動ける空間が減ってしまいます。その結果、外部で測定される気体の体積は、分子体積がない場合の体積よりも過大評価された値になってしまいます。

実在気体_3.png

つまり理想気体ならが成り立つはずが、が大きめに測定されるせいでとなります。ただし、低圧で空間に占める分子体積の割合が小さいほど分子体積の影響は小さくなります。

両方の影響を合わせると

以上から、分子間力の影響が大きければ、分子体積の影響が大きければと逆の傾向があり、しかも温度や圧力によってそれぞれの影響の大きさも変わるので、2つを同時に考えると意味不明になります。そこで以下の「圧縮率因子」を考えます。

これを温度・圧力ごとにグラフに書くことで、実在気体の性質を可視化することができるわけです。

実在気体_4.png

理想気体なら常に、ならということだから分子間力の影響が大きい、ならということだから分子体積の影響が大きいと捉えることができます。

実在気体_5.png

ちなみに、圧力の目盛りは100気圧とバカデカいです。1気圧ならグラフの左端のほぼ原点のところで、どの実在気体もほぼとなっています。つまり常温・常圧なら理想気体とみなして計算してもOKということです。

補足

  • かないTeachannelさん・受験メモ山本・ただよびベーシック理系さんなどの動画もチェック!

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