日本文学史マスターへの道㉛
日本文学史マスターへの道
能
〔厳島神社の能舞台〕
能楽協会のサイトはビジュアル的に理解できる!
《確認ポイント》
✔︎猿楽と田楽
✔︎能の基礎知識 ✔︎能の種類
《能について》
能
室町時代に大成された舞台芸術のこと
〔能(翁奉納 春日神社 (丹波篠山市))〕
《猿楽について》
奈良時代に中国から伝来した滑稽な物真似や歌舞・曲芸から成立した民衆芸能の散楽が日本古来の芸能と融合したもので、平安時代につけられた名称。
〔申楽(猿楽)(能郷の能・狂言)が毎年4月13日に開催されている能郷白山神社(岐阜県本巣市根尾能郷)の舞台〕
《田楽について》
鎌倉時代に田植えの神事から発展したもの
〔東京・王子田楽(2014年)〕
《猿楽と田楽の融合》
猿楽と田楽が交流することで、
対話劇や歌舞劇が生み出され、
寺社保護により組織された集団である座によって、
猿楽の能・田楽の能が演じられるようになった。
《能の基礎知識》
- プロセス
観阿弥清次が曲舞の拍子を音曲に取り入れ観客を魅了し、息子の世阿弥元清が足利義満の後援を受け、能の基礎を築き上げた。
- 登場人物
主役のシテ、脇役のワキ、助演のツレからなる。
人物の会話部分以外を歌う→地謡、8人編成のグループ
笛・小鼓・大鼓・太鼓の伴奏を担当する→囃子方
- 謡曲
セリフ部分の「詞」と旋律のある「節」が合わさり出来た呼び名。
- 文章
古典作品や民間説話を素材として、古歌や名文を踏まえて、縁語や掛詞を駆使し、七五調の文章。
《序破急》
日本音楽・日本芸能全般における形式上の三区分のことで、
雅楽の楽章構成を表す用語だが、世阿弥が能のあり方に応用した。
《夢幻能》
過去の人物が現在世界に登場する前場と、過去を再現する後場に分かれている能のこと。
時間の屈折と二重構造を意味する。前場は謡の聞かせどころで、後場は謡と舞の見せ所である。
《物狂能》
時間の経過順に出来事が演じられる現在能の形式のこと。
物狂は狂乱を見せる能でありシテが謡と舞で表現をした。
《能の性格》
能は歌舞劇であり、性格は音楽・所作・演劇・幽玄という物である。