概要
数学IIIで三角関数の極限が出てきたらこれ、というくらい定番の人気者。消しゴムのMONOのようなモノ。ダジャレではない。
大事なのは、 分母の文字と分子の の中身の文字が等しいときに、この式が成り立つということ。下の例でも確認しよう。
例
【問】以下の値を求めよ。
【答】変形しまくって を発掘してあげて、上の形が使えるところに持っていく。
なお、初めの分子を半角の公式で変形しても解ける。
証明
これは知っていないとなかなか証明できない。概略は以下の通り。

上の図のように、半径が で中心角が の扇型 に対して、2つの三角形 と を作る( は十分に に近い正の数とおく )。
これらの面積の関係は、
なので、それを式にすると、
全ての辺を で割って、整理すると、
ここで、
なので、はさみうちの原理(辞書はこちら)により、
が示される。この式に を代入して変形すると、
も示される。よって極限は となる。
補足
- 三角比で以外が出てきたら、三角比の公式をフル活用して を引っ張り出す 。
- という極限ではない場合(無限大に飛んでいったり)には、置換してこの形に持っていく。
- がマイナスの時は、置換すれば上と同様に示せる。例えば、こちらの福田次郎さんの証明動画を参照しよう。