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ウォリス積分


概要

nを自然数として、sinのn乗や、cosのn乗の定積分について、次の公式が成り立つ。これをウォリス積分という。名前がかっこいいので、使えるとパワーアップした気分になれる。

知っていないと詰む問題はないが、この導出は理系必須の知識になるので、一度は手を動かして証明してみよう。

知っていると三角関数の積分計算が速くなるので、余裕があれば下の定積分の値の式を覚えてしまってもいいかも知れない。ガチノビさんのこの積分革命シリーズを見れば、自然に覚えると思う。ウォリスマスターになって、計算速度を上げたい方はオススメ。

証明

まず上の式から証明する。これは置換積分で示すことができて、

と置換すると、

となって示される。(sinとcosをひっくり返すときに、この90°関係の公式は大活躍する!)

では次に、定積分の値だが、これは部分積分で漸化式を立式すればOK。

まず、2以上のnについて考える。部分積分を用いると、

となるので、変形すると、

が成り立つ。よって、これを繰り返し用いれば、

となる。

ここで、

であるので、

が成立する。これはn=1でも成り立つ。

補足

定積分の漸化式では、このように部分積分が役に立つことが多いので、押さえておこう。詳しくは、このぶおとこばってんの数学Ⅲ特講を見てみよう。

ウォリス積分から少し毛が生えた、ウォリスの公式というものもあり、ときどき入試に出てくるので、式変形チャンネルさんの動画で確認しよう。

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