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黒土(黒色土)


「土の皇帝」黒土

黒土は、半乾燥地域に分布する黒色厚い腐植層が積もった土壌で、極めて肥沃です。黒色土とも呼ばれます。あまりの肥沃さから、俗に「土の皇帝」とまで呼ばれるほどです。

黒土.jpg

特徴

黒土の主な特徴は、

  • 黒色
  • 極めて肥沃
  • 厚い腐植層を持つ
  • 中性

などが挙げられます。このため、農業に最適な土であり、黒土地帯では農業が盛んにおこなわれています。

あまりにも土地が肥沃すぎ、肥料が全くいらないのでとにかく農業に手がかかりません。そのため、この地域では企業的穀物農業が盛んにおこなわれています。

地域

黒土は半乾燥地域に分布するのですが、半乾燥であるというのは必要条件であって十分条件ではないので、「この地域は半乾燥だから黒土地帯に違いない!」と決めつけてしまうと痛い目に遭います。

半乾燥と言っても、サバナ~ステップの遷移地域など暑すぎるところや、Dwなど寒すぎるところには黒土は分布しません。基本的に、

温帯~ステップ気候の間あたり

に分布します。

具体的には、ウクライナ~カザフステップ、アメリカ合衆国中西部、アルゼンチンとウルグアイの国境付近ですね。

地図で示すとこんな感じになります。

黒土.png

成因

黒土地帯の気候・植生の特徴は、

  • 年降水量が500㎜くらい(乾燥帯にならないギリギリ、日本の3分の1くらい)
  • 草原地帯(樹木はない)

みたいな感じです。イメージとしてはこんな感じのところです。

プレーリー.jpg

こういう地域は、降水量が少ないので樹木が生えるほどではなく、かといって草も生えないほど乾燥しているわけではない、といった絶妙な降水量のバランスで成り立っています。

このような気候だと、温暖なので枯れた草はちゃんと分解され、雨もあまり降らないので養分が雨で流されてしまうこともほとんどありません。結果、いい感じに分解された腐植がどんどん積もっていくのです。

日本のような雨が多い所だと、養分がどんどん流されていって土が酸性に傾いていくのですが、黒土地帯ではそんなことが起こらないんですね。

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