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自由端・固定端


自由端と固定端とは

波が壁で反射するプールの端っこのように、波は媒質の端っこ(反射面)にたどり着くとそこで反射する。このとき、反射する前の波を入射波、反射した後の波を反射波という。

波の反射の種類として、反射面で媒質が自由に振動できる自由端での反射と、反射面で媒質が全く振動できない固定端での反射があるので、区別できるようになろう。

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壁が動くかどうかではなく、あくまでも波を伝えている媒質が自由に動けるかどうかの話なので、注意しよう!

すると、プールの壁での水面の反射は自由端・固定端どっちだろうか?

これは、壁は固定されているものの、媒質である水は壁際で自由に動けるので答えは自由端である。

位相の変化

自由端と固定端のそれぞれの場合で、反射波と入射波の位相のずれを押さえておこう。位相のずれとは、入射波の山の部分が、そのまま反射波でも山として出てくるのか、逆に反射波では谷ととして出てくるのか、みたいな話。

まず、自由端の場合は、端っこで媒質は自由に動けるので、なんの制約もなく、反射波の位相は変化しない

つまり、山が入射してきたらそのまま山として、谷が入射してきたら谷として出てくる。

下の図で、反射波の様子と、入射波と反射波が重ね合わさった実際に見える合成波の様子を理解しよう。

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一方で、固定端の場合は、端っこで媒質は全く動けないので、端っこの動きを打ち消すように、反射波の位相は だけズレる(逆位相という)。

位相は 周期なので、位相が ズレるというのはちょうど反対の状態の波が出てくるということで、つまり、山が入射してきたら逆に谷として、谷が入射してきたら逆に山として出てくる。これにより、合成波の端っこの動きを打ち消すことができる。

こちらも下の図で、反射波の様子と、入射波と反射波が重ね合わさった実際に見える合成波の様子を理解しよう。「どういう反射波であれば、端っこが動かないようにできるか」 を考えるのが大事!

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簡単な作図方法

原理がわかったところで、反射波の作図方法を押さえよう。

自由端の場合は、単に入射波を折り返せばいいので簡単だが、固定端の場合はいちいち上のように「どういう反射波であれば、端っこが動かないようにできるか」を考えながら書くのはめんどくさい。なので、簡単に反射波を作図できる方法をマスターしよう。

まず自由端の場合は、入射波が壁を通り過ぎたとして、その部分を壁に対して折り返せばOK

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そして、固定端の場合は、入射波が壁を通り過ぎたとして、①その部分をまず上下ひっくり返したあと、②壁に対して折り返せばOK

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上下の折り返しをするのがポイントで、これにより波を重ね合わせた合成波を考えたときに、固定端での動きが必ず打ち消されていることになる。

ぜひ自分で作図して、少し時間が経ったときの様子などを書きながら、合成波の固定端での様子を確認してみよう。

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