曲線の長さ
概要
数学3の積分の最後の方に登場するので、無視されがちな公式であるものの、入試で登場することもあるので、必要になれば思い出せるようになっておこう。
平面上の曲線が、媒介変数(パラメータ)
と表されるとき、この曲線の長さ
で表される。
また、曲線の方程式が
の形である場合には、先ほどの式で
とおけばよく、
なので、
で表されることがわかる。
媒介変数表示のときは上の
簡単な証明
ここでは
動画で理解したい方は、
- 簡潔に学びたい方は高瀬先生の動画
- 詳しめに学びたい方はAKITOさんの動画
がオススメ!
平面上の曲線が、媒介変数(パラメータ)
と表されるとき、始点
このとき、曲線の長さ
で求められるので、これを求めていこう。
は、線分
よって、
を得る。両辺
となり、ここで
よって、これを
と求められる。
例
【問1】
で表される曲線の
【答1】
より、求める長さ
と求められる(
と求めることもできる。(円の媒介変数表示の辞書はこちら)
【問2】
で表される曲線の
【答2】指数関数の導関数を考えると、
より、求める長さ
と求められる。(
ちなみに、今回の
という曲線には、カテナリー(懸垂線) という名前がついていて、糸などを水平に張ったときに自分の重みでたわんだ曲線は、このタイプの式で表される。
補足
平面上の曲線が極座標で表示されている場合がたまに登場し、その場合の曲線の長さの公式も存在するので紹介する。曲線
で表される。導出は林俊介さんの動画で確認しよう。
問題で出た場合には、直交座標での媒介変数表示に変換し、上の
入試問題としては、例えば2009年に京大で出題されている。同じく林俊介さんが、直交座標でも極座標でも解説されているので、動画で確認しよう。