うなりの振動数
概要
振動数がわずかに異なる2つのおんさを同時に鳴らすと、ウォーンウォーンと、音が周期的に大きくなったり小さくなったりする現象を起こすことができる。この現象をうなりという。
ドップラー効果と違って、あまり日常で接する機会がないので、覚えては忘れ去られる現象の一つ。
そのウォーンウォーンが1秒間に何回起こるかが、うなりの振動数
これは公式を使えるようになっておけば十分だが、興味のある人は、下の導出まで確認しよう。
イメージ
振動数
そして、次に逆位相になるまでの時間
よって、うなりの周期は
この時間
つまり、
となる。よって、うなりの振動数は、波の基本式から、
と求められる。
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波の式による説明(発展)
波の式を用いて、数式で考えることもできる。2つの波の
とおく。このとき、
となる。ここで、
と見ることにすると、振幅の2乗が音の大きさを決めるので、
の周期を求めれば、それがうなりの周期となる。
半角の公式から、
であるので、うなりの周期は
であることが示される。(この時間で位相が
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補足
振動数が 「わずかに」 異なるというのが引っかかる方もいるかもしれない。じゃあだいぶ違う時はどうなるのか気になるところだが、その場合は別の音が2つ聞こえることになる。
例えば、ピアノのドの音と、めっちゃドに近い音を同時に鳴らすとうなりが起こるが、ドの音と同時に、振動数のだいぶ違うミの音を鳴らすと、それはもはや「ド」と「ミ」の音として和音が聞こえるはず。(これもうなりが起きたら、曲がむちゃくちゃになりそう)