概要
の 次式 の自然数 乗の積分は以下の通り求めることができる。
ここでは自然数 乗としておくが、実は を除く実数全体で成り立つ(数学III)。
細かく言うと、この式自体も数学IIIの範囲とされるものの、 次式 の 乗の導関数は数学IIの範囲で証明できるし知っておくととても便利なことが多いので、難関大受験生などは、文系でも是非押さえておきたい。
下の例の通り、 次関数の面積計算 などで大活躍する。
ちなみに、 の 乗の導関数の辞書は、リンクを飛んで確認してみよう。この導関数の式を使って、 上の積分公式の右辺を微分すれば、左辺の中身になることがすぐに確認できる。
例
【簡単編】
ただし、 は積分定数。 乗を展開するよりも圧倒的に早い。
【応用編】
この 行目の変形はとても大事。 という固まりを作って、最後の代入計算をラクにしている。これは、実は面積を求める問題でよく登場する。

例えば、上の 次関数と直線で囲まれる部分の面積は、
と表される。ここで一工夫。積分の中身について、実は、因数定理から、
と因数分解できるので、定積分の式は
となって、上の例題の式が登場し、とすぐに求まる。これを 分の 公式 と覚えている子も多いが、大事なのは、 上の例題で扱った式変形を理解すること。その上で使えるようにしておけば、応用の幅がグンと広がる。
補足
係数については計算ミスが起きやすいので、初めのうちは逆算(微分)をして元に戻ることを確かめると確実。
のときは分母が になってしまうため、考えないことにしている。