not so much A as B
not so much A as B
比較の分野って、いろんな似たような構文が出てきて、ちゃぶ台をひっくり返したくなるのですが、そのちゃぶ台の真ん中に置いてあるのがこの構文です。
not so much A as B = AというよりむしろB
という意味なのですが、背景を理解して、少しでも暗記の労力を削りましょう!
※ そもそも as ... as の原級比較を知らない方は、原級比較の辞書から復習してくださいね。
背景
まずは、この英文訳せますか?
She is not so young as I am.
これは、so が使われてますが、意味としては as young as の否定形になっていて、
「彼女は私ほど若くはない。(ドヤ)」
という意味になりますよね。比較は2つの文の合体で、比べる軸となるものは2文目から消すというのを思い出してください。(原級比較の辞書)
ではメインディッシュです。
I am not so much bored as sleepy.
これも実は同じようなことをやっています。
元になる文は
- I am bored
- I am sleepy
で、1文目に not so (as) much、2文目の頭に as を付けて、比べる軸となる I am を2文目から消すと、出来上がりです。
much は bored を強調していると考えてください。
ですので、意味は、
「私は眠たいのと同じくらい、大いに退屈しているわけではない」
→ 「私は退屈しているというよりむしろ眠い」
となって
not so much A as B = AというよりむしろB
という訳が納得できます!
使い方
上では A や B に形容詞が入りましたが、名詞も入ります。
I am not so much a teacher as a scholar.
(私は教師というよりはむしろ学者だ)
rather than との言い換え
not so much A as B = B rather than A
の言い換えは文法問題で頻出です。右側は、rather「むしろ」の意味を考えれば当たり前ですね ♪
I am not so much bored as sleepy.
= I am sleepy rather than bored.
(私は退屈しているというよりむしろ眠い)
似た構文:not so much as V
めっちゃ似ていてややこしいのですが、not so much as V という構文もあります。much と as がくっついているバージョンで、V は動詞の原形です。
これは、全く考え方が違って、not V の間に so much as が挿入されていると考えてみてください。
so much as は as much as と同じ意味で、「〜もの」と強調する意味でしたね。(原級比較の辞書)
ですので、not V「〜しない」ということが強調されていて、
not so much as V = 〜さえしない
という意味になります。
He couldn't so much as remember the name of his ex-girlfriend.
(彼は元カノの名前すら思い出せなかった)
→ He couldn't remember his ex-girlfriend. を強調しています。
ちなみに、without so much as Ving でも、「〜すらしないで」 という意味になります。without Ving に so much as が挟まっていて、without は前置詞なので、動名詞を使うことは納得できますよね!
練習問題
次の日本語の意味になるように、空欄に語句を入れてみてください。
その映画は、悲劇というより喜劇だった。
The movie wasn't( )( )( )( )( )( )( ).
【答】
The movie wasn't so much a tragedy as a comedy.
逆にしないように注意!言い換えると、
The movie was a comedy rather than a tragedy.
です。