概要
「塩基」とは、を受け取る物質のこと。

たぶん「を持つもの」って言った方が分かりやすいと思いますが、アンモニアが塩基になることを考えるとこの方が正確です(*注1)。ちなみに中学で習った「アルカリ」は、塩基が水中で電離してを出したもののことを言います。
詳細
塩基の定義
最初に塩基を定義したアレニウスの定義では、水中でを放出するものを塩基と定義しました。しかしそれでは、
- アンモニアが除外されてしまう
- 水に溶けにくいが酸と中和反応を起こせるなどが除外されてしまう
などの問題がありました。
これを解決するため、新しく考えられたブレンステッドの定義では、他の物質からを受け取る物質を塩基と定義しました。だから原則こちらの定義で考えた方が正確です(*注2)。
塩基の種類
水中でほぼ100%電離する塩基を「強塩基」、一部しか電離しない塩基を「弱塩基」と言います。大学受験においては 、知らない塩基が出てきたら原則弱塩基、例外的になどのアルカリ金属の水酸化物・などのアルカリ土類金属の水酸化物が強塩基 と覚えておきましょう。
補足
- (*注1)詳しくはアレニウスの定義・ブレンステッドの定義をチェック!
- (*注2)中和滴定などを考えるときなど、アレニウスの定義で考えた方がわかりやすい場合もあります。状況で使い分けましょう。また大学に入るとさらに「ルイスの定義」を習うことになりますが、ぶっちゃけ少し使いにくいと思うので背伸びせずブレンステッドで十分です。
- ちなみにはあまり水に溶けません。ただわずかに溶けた分で強塩基レベルのpHにはなるので強塩基扱いです。