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分圧


概要

「分圧」とは、混合気体の中で各気体だけに注目したときの圧力のこと。たとえばの混ざった空気では、が壁にぶつかる圧力がの分圧、が壁にぶつかる圧力がの分圧になります。

分圧_1.png

理想気体では、分圧の合計が全体の圧力(全圧)になり、各分圧は(全圧)×(モル分率)になります(*注1)。がぶつかる圧力の合計が全圧と考えればイメージ通りですね。

分圧_2.png

詳細

分圧のイメージ

たとえばが3粒とが2粒混ざった気体では、が3粒がぶつかる分の圧力を生じ、が2粒がぶつかる分の圧力を生じます。しかし外から見れば気体の種類に関係なく5粒がぶつかって圧力が生じます。

分圧_3.png

よって外から測定した全圧をとすると、が担当する圧力はが担当する圧力はだとイメージできますね。つまり以下の関係が成り立つということです。

分圧_4.png

状態方程式との関係

分圧_5.png

この状態で「仮に気体Bが消えて気体Aだけに注目したら」というのを考えてみましょう。すると[mol]の気体Aが体積Vの空間を飛び回り以下の関係が成り立ちます。

同じように「仮に気体Aが消えて気体Bだけに注目したら」でも考えると以下の通り。

しかし外から見れば「[mol]の気体が体積Vの空間を飛び回り圧力が生じている」というだけなので、以下の式で考えられます。

よって最後の式を変形すれば、

となり、(1つ目の式)÷(3つ目の式)、(2つ目の式)÷(3つ目の式)をすれば、

とさっき紹介した公式が求まります。

補足

  • (*注1)モル分率とは単なる「モルの割合」のこと。たとえば5粒中2粒なら2/5というだけです。

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