脳幹(中脳+間脳+延髄)を含む、脳全体の機能が停止して、回復の可能性がない状態になること。
脳幹には、生命を維持するために重要な機能が集まっているので、脳死になると通常、呼吸や心臓の拍動が停止して死に至る。
ただし、人工呼吸器や薬剤により、人工的にしばらく心臓を動かし続けることは可能である。
また、脳死状態でも、ほかの臓器の多くは正常に機能している場合が多い。そのため、脳死と判定されると、臓器提供が可能になる。なお、臓器提供をするかしないかは、本人や家族の意思により選択することができる。
日本においては、一般的に人の死は、
の3つを満たすことが基準となっている。
これに対し、脳死は、臓器移植の場合に限って法的な人の死の基準として用いられるもので、脳幹を含む脳全体の機能消失と回復の可能性がないことをもって判断される。
一方、大脳の機能が停止しても、脳幹の機能が維持され、自力で呼吸を行ったり心臓を動かすことができる状態を、植物状態という。

植物状態は脳死と異なり、回復する場合がある。
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