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オゾン分解


概要

「オゾン分解」とは、をオゾンで酸化することで2つのカルボニルに分解する操作のことの間に酸素が割り込んでしまう見た目の反応ですね。

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オゾン分解で得られるカルボニルを、ヨードホルム反応銀鏡反応フェーリング反応で特定していくなど、構造決定でも頻出の反応です。

教科書にない反応なので、問題文中で説明されることが多いですが、近年(2023年現在)では説明なしに出題されることも増えています。余裕がある人は、反応の形だけでも覚えておけるといいでしょう。

詳細

オゾン分解の仕組み

電子を豊富に持つ二重結合に対して、酸化剤であるオゾンが攻撃を仕掛けると、オゾニドというやばそうな形になります(*補足1)。

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これを亜鉛などで還元することで、2つのカルボニル化合物が生じます。

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以上、気になる人向けの説明でした。基本的には、覚えるにしても結果の形だけで十分です。なら説明するなとかは言わないでください。

例題

オゾン分解_4.png

構造決定の問題は、大きな分子を分解していきながら、各パーツの構造を特定していくことが多いです。オゾン分解もそんな構造決定でよく登場します。

化合物Aは不飽和度であり、オゾン分解が起こっていることから二重結合を1つ持ちます。アルケンの構造異性体は以下の5種類。

オゾン分解_5.jpeg

以上のうち、アルデヒドとケトンが発生し、共にヨードホルム反応を起こすのは④のみ(長くなるので④以外のオゾン分解後は*補足2に)。

オゾン分解_6.jpeg

補足

  • (*補足1)オゾンは以下のような共鳴構造を取るのでした。この陽イオンの部分が二重結合の電子に攻撃するイメージです。 オゾン分解_7.jpeg
  • (*補足2)①②⑤は共にアルデヒド、③はホルムアルデヒドがヨードホルム反応陰性。 オゾン分解_8.jpeg

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