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誘起効果

概要

「誘起効果」とは、分子やイオン内の原子が、電子を引っ張ったりする効果のこと。電気陰性度の違いによって生じ、誘起効果の結果として分極が生じます。

誘起効果_1.jpeg

誘起効果はσ結合に対する効果で、共鳴効果がπ結合に対する効果です。原則、誘起効果より共鳴効果の影響の方が大きいので、同時に起こる場合は共鳴効果の結果が表に出てくることが多いです。

誘起効果_2.jpeg

詳細

影響範囲

誘起効果はσ結合に対する効果で、その影響範囲は限定的です。ざっくり、結合2つ分程度までしか誘起効果の影響はありません。たとえば、ヨードホルム反応はカルボニル基に炭素が1個の場合に起こり、炭素が2個以上では起こりません。

誘起効果_3.jpeg

酸性度への影響

酢酸に、電気陰性度の大きい塩素を置換したクロロ酢酸たちは、誘起効果により酸性度が高くなります。

誘起効果_4.jpeg

塩素が電子を引っ張った結果、電離後の-の電子が吸収されて安定化するイメージです(*補足1)。

誘起効果_5.jpeg

配向性への影響

ニトロ基-は、電気陰性度の大きい元素たちからなる官能基です。よって誘起効果により、ニトロ基は電子求引性の官能基として働きます。その結果、たとえばニトロベンゼンはメタ配向性になります。

誘起効果_6.jpeg

また、クロロ基-も同様に誘起効果がありますが、同時に非共有電子対を持つため共鳴効果もあります。誘起効果よりも共鳴効果の影響が大きいため、ベンゼン環に電子を渡してオルト-パラ配向性となります。ただし、σ結合の誘起効果により電子を引きつけてもいるので、その分置換反応の反応速度が下がります。

誘起効果_7.jpeg

以上のように、配向性にも一部誘起効果の影響が表れます。

補足

  • (*補足1)カルボン酸のは、電子が非局在化することで安定化しています。誘起効果でその電子が引っ張られ、より広い空間で非局在化できるようになるイメージです。

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