シャルガフの規則に関する計算問題 高校生物基礎
4分49秒
説明
【 note : https://note.com/yaguchihappy 】
シャルガフの規則を使った難問の解説です。
動画で解説した問題の全文:二本鎖DNAの一方の鎖をX鎖、もう一方の鎖をY鎖とする。X鎖のAの割合は20%、Tの割合は28%、Gの割合は22%だった。
(1)X鎖のCの割合は?
(2)二本鎖全体のGの割合は?
※このような問題では(特に断りがなくても)(1)のように聞かれたらX鎖全体を100とし、(2)のように聞かれたら二本鎖全体を100と考えます。
●シャルガフの規則:DNA中に含まれる塩基について、Aの割合とTの割合が等しく、Gの割合とCの割合が等しいという規則。
●DNAの二重らせん構造を発見したワトソンは、二重らせん構造をひらめいた瞬間に、シャルガフの規則を思い浮かべている。
「突然、アデニンとチミンの対が2個の水素結合で連結された形は、グアニンとシトシンが最低2個の水素結合で結合された場合とまったく同じであることに気がついた。アデニンは必ずチミンと対になり、いっぽう、グアニンはシトシンとしか対をつくれないわけだ。ここでにわかに、シャルガフの規則が、DNAの二重らせん構造を示唆するものとして、ぐんとクローズ・アップされてきた。だが、このこと以上に私を興奮させたのは、このタイプの二重らせん構造は、前に私がちょっと考えていた同じ塩基同士が対を作る場合よりも、はるかに申し分ない複製機構を暗示するということだった。」『二重らせん』ワトソン著より
彼は最後に、DNAの複製様式(半保存的複製)に触れてる。ワトソンとクリックは、二重らせん構造の発見時にすでに半保存的複製の可能性に気付いていた(彼らが論文の最後に残した決め台詞は有名である。「我々が想定したこの特定の塩基の対合からは、遺伝物質の複製をもたらすと考えられる 1 つのメカニズムが直ちに示唆されるが、このことを我々は見逃してはいない。」)。
●伝統的な生化学者であるシャルガフは、「分子生物学」について、「無免許のものが行っている生化学」と揶揄したという。分子生物学者という肩書が広く認められるようになったのは最近のことである。
#DNA
#生物基礎
#シャルガフの規則
シャルガフの規則を使った難問の解説です。
動画で解説した問題の全文:二本鎖DNAの一方の鎖をX鎖、もう一方の鎖をY鎖とする。X鎖のAの割合は20%、Tの割合は28%、Gの割合は22%だった。
(1)X鎖のCの割合は?
(2)二本鎖全体のGの割合は?
※このような問題では(特に断りがなくても)(1)のように聞かれたらX鎖全体を100とし、(2)のように聞かれたら二本鎖全体を100と考えます。
●シャルガフの規則:DNA中に含まれる塩基について、Aの割合とTの割合が等しく、Gの割合とCの割合が等しいという規則。
●DNAの二重らせん構造を発見したワトソンは、二重らせん構造をひらめいた瞬間に、シャルガフの規則を思い浮かべている。
「突然、アデニンとチミンの対が2個の水素結合で連結された形は、グアニンとシトシンが最低2個の水素結合で結合された場合とまったく同じであることに気がついた。アデニンは必ずチミンと対になり、いっぽう、グアニンはシトシンとしか対をつくれないわけだ。ここでにわかに、シャルガフの規則が、DNAの二重らせん構造を示唆するものとして、ぐんとクローズ・アップされてきた。だが、このこと以上に私を興奮させたのは、このタイプの二重らせん構造は、前に私がちょっと考えていた同じ塩基同士が対を作る場合よりも、はるかに申し分ない複製機構を暗示するということだった。」『二重らせん』ワトソン著より
彼は最後に、DNAの複製様式(半保存的複製)に触れてる。ワトソンとクリックは、二重らせん構造の発見時にすでに半保存的複製の可能性に気付いていた(彼らが論文の最後に残した決め台詞は有名である。「我々が想定したこの特定の塩基の対合からは、遺伝物質の複製をもたらすと考えられる 1 つのメカニズムが直ちに示唆されるが、このことを我々は見逃してはいない。」)。
●伝統的な生化学者であるシャルガフは、「分子生物学」について、「無免許のものが行っている生化学」と揶揄したという。分子生物学者という肩書が広く認められるようになったのは最近のことである。
#DNA
#生物基礎
#シャルガフの規則
タグ
# 矢口先生
# シャルガフの規則
# 塩基配列
# 生物基礎