女性天皇?女系天皇?の違い
(サムネイルは東京都千代田区にて著者が撮影)
皆さん、こんにちは。
突然ですが、皆さん女性天皇と女系天皇それぞれの特徴と違い知っていますか?
おそらく多くの方が「女性天皇?女系天皇?ああ、女の人が天皇陛下になるってことかな?」と思われたのではないでしょうか?
しかし実は、この女性天皇と女系天皇では全く意味が異なるのです。
今回は、この全く違う女性天皇と女系天皇のそれぞれの特徴と違いについて紹介していきます。
女性天皇とは?
まず女性天皇から説明していきます。
女性天皇とは、女性が天皇陛下に即位することです。
現在の日本には約2600年の天皇陛下の歴史がありますが、そのほとんどは男性の天皇陛下です。そして現在も男性が天皇陛下を務められています。
その中で、後継者問題などを背景に「女性天皇を認めるかどうか」という議論が行われています。
実際に歴史上、女性天皇は10代8名※が務めたことがあります。
※1度退任した後、もう1度即位された方が2名いる為、10代8名となります。
つまり、女性天皇という存在は歴史的にも認められてきた存在なのです。
ただし、いずれの女性天皇も中継ぎ的な即位であり、最終的にはまた男性の天皇が即位しています。
女系天皇とは?
次に女系天皇について説明します。
女系天皇とは母親が天皇家の血筋で、父親が民間人である子どもが天皇陛下に即位することです。
この場合、その子が男性であろうと女性であろうと女系天皇となります。
例えを挙げると、数年前、眞子さんが小室圭さんと結婚され皇室を離脱されたことを覚えている方も多いと思います。
その上でもし眞子さんが皇室を離脱せず、圭さんとの間に生まれた子どもが天皇に即位された場合、その子が女系天皇となります。
このような女系天皇は、日本の歴史上、1度も存在していません。
また、女系天皇となると男系の皇統が絶たれ、皇室の伝統が途絶えてしまうことになります。
なぜ議論されるのか?そして女系天皇が問題視される理由とは?
ではなぜ、女性天皇・女系天皇が議論されるのでしょうか。
その背景には大きく次のような理由があります。
まず1つ目は後継者不足です。
現在の天皇陛下に続く皇位継承順位に当たる方々はあまり多くなく、もし彼らに何かあった場合、天皇陛下を継ぐ方がいなくなる可能性があります。
また現在の天皇陛下のご子孫には女性しかいないため、皇位継承順位第1位から第3位までの方々は現在の天皇陛下のご子孫ではないのです。
そのため、「まずは女性天皇を認めよう」という動きが出てきているのです。
しかし、ここで問題になるのが、女性天皇と女系天皇が混合されている方が少なくないということです。
そのため、「女性天皇を認めよう」という議論と、「女系天皇を認めよう」という議論が、同じもののように報じられてしまうことで、世論や議論の混乱を招いてしまうのです。
女系天皇が認められるとどうなるのか?
もし女系天皇が認められるとどうなるか、少し極端ではありますが最悪のシナリオを紹介します。
もし女系天皇が認められた際に天皇陛下の娘が他国の人と結婚し、その子どもが女系天皇として即位した場合、その子孫が天皇家を継いでいくことになります。
そうなると、実質的に他国の血筋が日本の天皇になってしまうという事態が起こり得てしまいます。
皇室の本質
日本の皇室は、能力や人気によって即位者が決まるのではなく、血筋を重んじるという長い伝統を持っています。
たとえ現在の天皇陛下よりも優秀だとされる人物がいたとしても、その人が天皇になることはありません。
なぜなら、「皇統に属する血筋を受け継ぐこと」こそが、皇室の本質だからです。
そのため、歴史的に見ても、女性天皇は例外的な存在であり、制度として継続的には認められてきませんでした。
しかし、時代の変化とともに、あらためて女性天皇の可能性について議論がされています。
(現在の皇居桜田門)
(桜田門にて著者が撮影)
まとめ
このように女性天皇と女系天皇は言葉こそ似ていますが意味は全く異なります。
皆さんもこれを機に女性天皇と女系天皇について調べてみてはいかがでしょうか?
また今後「女性天皇を認めるか?」「女系天皇を認めるか?」といった議論が選挙の争点になるかもしれません。
そのときにはぜひ、女性天皇と女系天皇の違いを理解したうえで、自分の意思を選挙で示してください。
最後までありがとうございました。