日本が侵略されなかった理由とは
皆さん、もうすぐ終戦の日が近づいてきました。
終戦からすでに80年が経とうとしていますが、この80年間、日本は一度も他国に侵略されていません。
そして実は日本の歴史を振り返っても、侵略行為を受けたことはあっても、首都が陥落したことは一度もありません。これは世界的にも非常に珍しいことなのです。
では、なぜ日本は侵略されなかったのでしょうか。今回は、その理由と現代における新たな脅威について解説します。
地理的要因
日本が侵略されなかった最大の要因は「島国」という地理的条件です。日本は四方を海に囲まれており、他国が攻め込むには必ず海を渡らなければなりません。
このような島国では陸続きの国同士のように徒歩や車両での侵攻は不可能で、必ず艦隊や輸送手段が必要です。
加えて、日本に至っては季節風や海流といった自然条件が大規模な侵攻作戦の難易度を大きく高めています。
その象徴的な例が1274年と1281年の元寇です。モンゴル帝国は大軍を送り込みましたが、暴風雨(神風)や海上補給の困難さにより失敗しました。
現代でも変わらない海の壁
「現代は飛行機やミサイルがあるから海は関係ないのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし、現代も本質的には変わりません。
仮に核ミサイルで日本の都市を攻撃することは可能でしょう。しかし、それは「破壊」であり、「占領」ではありません。
そして侵略した後の統治を考えたら「核ミサイル」などで破壊することは現実的ではないのです。
そして領土を得て支配するには、必ず兵士を上陸させる必要があります。
小規模な部隊ならまだしも、大規模侵攻となれば難易度はさらに上昇します。
例えば艦船の速度は持続航行で50km/h前後が一般的で、日本周辺の広大な海を渡る間に衛星監視や自衛隊の探知網で発見され、防衛行動に移すことが可能です。
また、中国やロシアから日本に向けて艦隊などで侵略する場合、どんなに速くても数時間から1日弱の時間を要するため、航空自衛隊がゆっくりお茶をしてからでも、十分に間に合いますし、極端な話、アジア周辺にある米軍の基地から米軍の戦闘機が防衛に参加する時間的余裕があります。
そして戦後に至っては「米軍」の駐在も大きな抑止力になっています。
そのため大規模な兵力を日本に上陸させるのは至難の技となるわけです。
さらに、海上作戦は陸戦の約10倍以上の兵力が必要とされます。
例えば陸続きの国を攻めるのに100万人必要な規模なら、日本のような島国を落とすには1,000万人規模が必要になるということです。
国民性と統治の難しさ
もう一つの大きな要因は日本人の国民性です。日本は識字率が非常に高く、国民全体が勤勉で秩序を守る傾向があります。
支配する側から見れば、侵略後に反発や抵抗が予想され、統治コストや治安維持の負担が増大し、このことも侵略をためらわせる要因です。
形を変えた「侵略」
しかし、これはあくまで武力侵攻の話です。現代では戦争以外の形での「侵略」が進んでいます。
- 北方領土:ロシアによる不法占拠
- 竹島:韓国による不法占拠
- 尖閣諸島:中国による不法な領海侵入
- 土地買収:中国系企業による水源地や自衛隊基地周辺の土地買収
最後に
日本は地理的条件と防衛力により、武力による侵攻を受けにくい国です。
しかし、現代では「静かな侵略」ともいえる経済・政治・情報戦が進行しています。
私たちは「憲法9条があるから侵略されない」という思い込みを捨て、日常の中から危機感を持つ必要があります。
日本を守るのは、国だけでなく私たち一人ひとりの意識です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
