世界一高い山はエベレストじゃない!?

皆さん、こんにちは。
突然ですが皆さん「世界一高い山」と聞かれ皆さんが思い浮かべるのは、どの山でしょうか?
おそらくほとんどの方がエベレストを思い浮かべると思います。
むしろ、「世界一高い山はエベレストなのが当たり前じゃないか」と思う人もいるかもしれません。
しかし、実は「世界一高い山」という概念は、見かたよって異なるのです。
そしてエベレスト以外にも世界一高い山が存在します。
今回は、世界一高い山はエベレストじゃない!?について話していきます。
世界一高い山の基準とは?
世界一高い山と言えば多くの人は「標高が最も高い山=世界一高い山」だと考えています。
しかし、標高とは別に、地球の中心から最も遠い山、ふもとからの距離が最も長い山という基準でも世界一を決めることができます。
つまり、単に標高が高いエベレストがすべての基準において世界一高い山だとは限らないということです。
そして「標高が最も高い山」「地球の中心から最も遠い山」「ふもとからの距離が最も長い山」を見た際、それぞれで違う山で世界一高い山になるという驚きの事実がわかりました!
①標高が最も高い山:エベレスト(ネパール・中国)
皆さんがご存知の通り、標高が最も高い山はエベレストです。
標高8848メートルを誇り、ネパールと中国の国境に位置しています。極寒の環境と酸素の薄さにより、登頂は非常に過酷とされています。
これまでの登頂成功者は1万人以上に上りますが、登山中に命を落とした人も300人以上います。
特にエベレストの登山では、過酷な環境のために救助が困難であり、亡くなった登山者の遺体がそのまま山に残されていることもあります。
それほどまでに厳しい自然環境の中にあるのが世界一標高の高い山エベレストなのです。
(世界一の標高を誇るエベレスト)
②地球の中心から最も遠い山:チンボラソ山(エクアドル)
次に、地球の中心から最も遠い山を見ていきましょう。
意外なことに、ここで世界一となるのはエクアドルにあるチンボラソ山(標高6263メートル)です。
「エベレストと比べて標高が約2000メートル以上も低いのに、どうしてエベレストより遠いの?」と思うかもしれません。
その答えは、地球の形にあります。実は地球は完全な球体ではなく、赤道付近がわずかに膨らんでいる楕円形をしています。
これにより赤道に近いチンボラソ山は、地球の中心から測るとエベレストより約2km遠くなるのです。
その為、地球の中心から最も遠い山という基準では、エベレストではなくチンボラソ山が世界一高い山となります。
(チンボラソ山)
③ふもとからの距離が最も長い山:マウナ・ケア山(米国ハワイ)
最後に、「ふもとからの距離が最も長い山」を見ていきましょう。
この基準で世界一高い山となるのは、エベレストやチンボラソ山では無く、米国ハワイにあるマウナ・ケア山です。
マウナ・ケア山の標高(海抜)は4207メートルと、エベレストと比べると圧倒的に低くなっています。
しかし、ふもとからの高さで測ると、実は1万210メートル(約10キロメートル)もあるのです。
なぜマウナ・ケア山これほどまでに高くなるのか?
それは、マウナ・ケア山のふもとが海底にあるからです。
エベレストをはじめと多くの山のふもとは地上にあります。
しかしマウナ・ケア山は海底からそびえ立っているため、ふもとから測った高さで見ると世界一高い山となります。
マウナ・ケア山は、地上では約4200メートルしか見えませんが、実際には海底にあるふもとから頂上まで10kmもあるため、ふもとからの高さで見るとマウナ・ケア山が世界一高い山となるのです。
余談ですが…
実はマウナ・ケア山は世界一高い山以外にも異名がある山となっています。それは「宇宙にいちばん近い場所」です。
マウナ・ケア山は太平洋上にありつつ、標高が高いため、天体観測がしやすい地理的環境になっています。
またマウナ・ケア山は約北緯20度の位置にあり、南北両半球の星空を広く観測することが出来ます。
実際マウナ・ケア山に、日本やアメリカを初めとする世界中の国々が天体観測を目的とした施設を作っています。
(マウナ・ケア山)
まとめ
このように、ものごとの視点を変えるとまったく違うものが見えてくることがあります。
これは、世界一高い山に限らず、私たちの生活の中にも当てはまることです。「当たり前」と思っていることでも、視点を変えることで新しい発見があるかもしれませんね。
皆さんも当たり前と思う物事などを、別の角度から見て考えてみてはいかがでしょうか?
従来の当たり前は現在の非常識かもしれません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!