自由民主党総裁選挙について前編
(サムネイルは自民党党本部前にて著者が撮影)
みなさんこんにちは。今回から自由民主党総裁選挙について話していきます。※以下自民党総裁選とする
前編と後編に分けて2本構成でお届けします。
前編の今回では、自民党総裁選の仕組みとその歴史について。後編では、今回の自民党総裁選に焦点を当てて話していきます。
そもそも自民党総裁選とは?
そもそも自民党総裁選とは何なのかから話していきます。
多くの方が「自民党総裁選=総理大臣を決める選挙」と認識しているかもしれませんが、それは正解でもあり、同時に間違いでもあります。
確かに、自民党総裁選で総裁に選ばれた人が総理大臣になることが多いですが、これには政治的な大きな背景があります。
自民党総裁選は、自民党のトップである総裁を選出する選挙です。
ここで選出される総裁は他の国政政党における代表、例えば立憲民主党の代表、日本維新の会の代表、さらには国民民主党やNHKから国民を守る党の代表と同じ国政政党の党首(トップ)を選出する選挙と変わりません。
※ここで言う国政政党とは2022年7月に投開票が行われた参議院議員選挙時に国政政党であった政党をさしています。
それでは、なぜ多くの方が自民党の総裁選が総理大臣を決める選挙と見ているのでしょうか?
それは、自民党が戦後のほとんどの期間、政権与党であったからです。
国会では、各議員の投票によって総理大臣が選ばれますが、現在の状況では、自民党と公明党が過半数を占めています。
そのため、他の政党が別の候補に投票しても、自民公明両党の議員だけで過半数を取ることができ総理大臣を決めることができます。
つまり、自民党総裁選で選ばれた人物が総理大臣になる、というのが実情です。
ただしこれは必ずしも自民党総裁選そのものが総理大臣を決める選挙であることを意味するわけではありません。
例えば、2009年から2012年までの民主党政権時代には、自民党の総裁が総理大臣にはなりませんでした。
(総理官邸)
(総理官邸前にて著者が撮影)
自民党総裁選の歴史
自民党総裁選の歴史について話します。自民党初の総裁選は1956年に行われ、岸信介氏が初代総裁に選ばれました。岸信介氏は、安倍晋三元総理のおじいさんにあたる人物です。
その後も、1972年には田中角栄氏が、2001年には小泉純一郎氏が選ばれ、2012年には安倍晋三氏が2度目の総裁に選出されました。
ここで注目すべきなのが、派閥の存在です。ここ近年の派閥は派閥ごとにどの候補を推薦するかを決め所属議員が投票することがほとんどです。
つまり派閥ごとの支持を得ることで得票数が大きく変わります。
これにより、派閥の支援を受けた候補が勝つことが多くなります。
しかし、派閥の影響が強すぎる問題点が多数あります。本来自民党総裁や総理は国民のための政治。国のための政治をするべきです。
しかしながら近年、派閥のための政治。自身の懐のための政治をする議員は少なくありません。
また、派閥同士の対立が生じることもよくあり国民のための政治が疎かになりがちといった問題点が少なくありません。
(自民党党本部)
(自民党党本部前にて著者が撮影)
まとめ
このように、自民党総裁選は実質的に総理大臣を決める選挙と見なされがちですが、必ずしもそうではなく、他の国政政党の代表選と同様の意味を持つ選挙です。
最後までありがとうございました。
後編の次回は次回の自民党総裁選に焦点を当てていきます。