リベラルアーツってなに?学部を決められないあなたへ
こんにちは、くるみるくです!
突然ですが、みなさんは「リベラルアーツ」という言葉を聞いたことがありますか?
最近少しずつ知名度は上がっているようにも思いますが、まだまだ聞き馴染みのない人がほとんどだと思います。
そこで今回は、実際にリベラルアーツの学びを決めた筆者が、リベラルアーツとは何なのか、なぜ筆者はリベラルアーツを選んだのか、リベラルアーツ学部をもつ大学についてご紹介したいと思います!
・リベラルアーツって何?
リベラルアーツ(Liberal Arts)は直訳すると「自由な学芸」、一般的には「教養」と言われています。
元々は古代ギリシャで生まれた自由人として生きるための学問:「自由七科(文法、弁証(論理学)、修辞、算術、幾何、天文、音楽)」を指していました。
そこから脈々と現代の教育に継承され、今ではリベラルアーツは一般的に、「実社会で必要とされる多角的思考、批判的思考、実践的思考を養う」課程であると説明されます。
リベラルアーツは特にアメリカにおいて主流な考え方で、日本でイメージするような一般的な四年制の「研究大学」とリベラルアーツの考えに基づいた「リベラルアーツカレッジ」に分類されるほど、リベラルアーツが普及しているのです!
(ちなみにかの有名なハーバード大学は、今でこそ研究大学ですが、もともとはリベラルアーツカレッジだったんですよ...!!)
それらの実践的かつ社会の一員として生きるために必要不可欠なスキルを養うため、リベラルアーツのカリキュラムでは幅広い分野を学習します。
学ぶ分野を一つに絞らなくて良いのです!
また細かい学び方は大学によって異なりますが、一般的に批判的思考を養うため、少人数でのディスカッションなど自分で考える力を伸ばすスタイルの授業が多い傾向にあります。
・なぜリベラルアーツを選ぶの??
さて、大まかにリベラルアーツについて知ったところで、リベラルアーツを選ぶメリット・デメリットについて見てみましょう!
もちろん、筆者はリベラルアーツを選んだ一人ですが、きちんとデメリット側もご紹介します(偏ってたらごめんなさい)。
[メリット]
- (少なくとも入学時点では)専攻分野を絞らなくて良い
これはリベラルアーツの一番の特色ですよね!私も、何学部に行くかをなかなか決められず、一度これ!と決めても、「やっぱりこれもやりたい...」となってしまって自分に一番合う学部を見つけられませんでした。
しかもそれが二つとかならまだダブルメジャー(専攻を二つとる)など対処法があるかも知れませんが、私の場合4つくらい迷う専攻があったので、これは無理だと思ってリベラルアーツを選びました笑
-社会に出てから必要な力を鍛えられる
リベラルアーツ教育はただ専門知識を身につけるのではなく、批判的思考力や多面的な視点、実用的なスキルなど、大学卒業後に役立つ力を養うことができます!
それらは社会に出てから働くために役立つだけでなく、新しくやりたいことができた時や目標ができた時にもその学ぶ姿勢や思考力が役立つので、リベラルアーツの学びは一生ものです✨
-切磋琢磨できる仲間と出会える
これはもちろん他の大学でも仲間と出会うことはできますが、リベラルアーツ学部は恐らく他の学部に比べて特に色んな学問を学びたい、やってみたいという同志が多いと思います。
わざわざ他の学部ではなくリベラルアーツを選ぶクラスメイトのみんなは、きっとみなさんと同じように学問への意欲に溢れ、挑戦心の高い仲間となるでしょう!(あくまで筆者の意見です)。
【デメリット】
-専門性に欠ける
これはメリットの裏返しでしかないのですが、確かに4年間、同じ領域を研究し続ける課程に比べると、幅広い学びを大切にするリベラルアーツは相対的にみて専門性が低く感じるかも知れません。
そのため、「これについてじっくり研究したい!」というテーマがある場合は、リベラルアーツ教育は物足りなく感じる可能性があります。
-興味のある分野が設定されていない / 興味のない分野が必修 の可能性がある
リベラルアーツは確かに幅広い学びを大切にしていますが、そのカリキュラムは大学によってかなり異なります。
例えば、文系しか扱わなかったり、音楽など芸術系があったり、国際系の科目が必修だったり。そのため、単にリベラルアーツ学部というだけで選ぶと自分が興味のある学問が学べず、かえって興味の薄い学問に囚われる... なんてことも無きにしもあらず。
リベラルアーツ学部とはいっても大抵は、具体的な学問(経済学、数学、文学など)を選択すると思うので、各大学のカリキュラムをみて、自分が学びたい学問がしっかり含まれているかは確認が必要です。
-候補となる大学が少ない!
少しずつリベラルアーツ教育が普及してきてはいるものの、まだ選択肢が潤沢とは言えないのも事実。また、「リベラルアーツ」という言葉の使い方も大学によって様々で、思ったようなカリキュラムではない可能性も。
学部名だけで選ぶのではなく、綿密なリサーチが不可欠です。
・リベラルアーツ学部を持つ、またはリベラルアーツの考えを取り入れた大学
-東京大学
これは言うまでもないですね。笑
東京大学は受験時点で文系/理系を選ぶものの、2年間は教養課程といって教養学部に所属し、幅広い領域を学びます。
-国際基督教大学(通称 ICU)
ICUは日本で唯一、世界的な大学連盟「グローバルリベラルアーツ・アライアンス」に加盟しており、そのカリキュラムもかなりアメリカのリベラルアーツカレッジに似ています。
最終的に専攻を選ぶので、専門性も担保されています。
-国際教養大学(通称 AIU)
AIUは秋田県にある公立の大学で、基礎科目を履修後は3つの領域から1つを選びます。
授業は基本的に全て英語で国際性も高く、より社会への貢献に重きを置いたプログラムが特徴的です。
-上智大学 総合グローバル学部
上智大学の総合グローバル学部は、国際関係論と地域研究の2つの軸から成り立っており、国際的に活躍できる人材の育成を掲げています。
国際社会や地域社会について、学問を横断的に学びながら、社会を作る上で必要なスキルを習得できます。
-早稲田大学 国際教養学部
早稲田大学の国際教養学部では、専攻を選ばない代わりに7つの科目群が置かれ、自分の興味に沿って学問を探究することができます。
留学経験がない学生は留学が必須など、国際性も高く将来に役立つ様々なスキルが身につきます。
おわりに
ということで、今回は少し変わった選択肢「リベラルアーツ」についてご紹介しました。
少しでも興味が沸いたら、ぜひ各大学のカリキュラムなどを見てみてくださいね!
専攻や文理選択に迷っている少しでも多くの高校生の参考になれば幸いです。
それでは!